みなさん、寝る前に読書する習慣ありますか?私はもう長いこと続けており、寝る前の貴重なリラックスタイムになっています。
本ブログにアクセスしていただいた方にも、そういう習慣があり、何かいい本を探している人も多いことでしょう。
この記事では私が今まで読んだ本の中で、寝る前に読むのにおすすめしたい本を50選びました。リラックスした、楽しい気分になれる本を中心に厳選しています。
寝る前の読書にちょうどいい本を探している方の参考になれば幸いです。
【厳選!】寝る前の読書におすすめな本50選
寝る前の読書におすすめな本とジャンルの選定基準
わたしがおすすめする、寝る前の読書にふさわしいと思う本の選定基準はこちら。
- 寝る前に読むと気楽な気分にリラックスできるもの
- 癒されたり、ちょっぴり励まされたりするもの
- 気軽に読めて、いつでもやめれるもの(ぐいぐいストーリーに引きづられすぎない)
ジャンルとしては読むのに時間が掛かる小説よりもエッセイやマンガなど一話一話が短く区切りやすいものを中心に選んでいます。
その本を読むことでリラックスできたり、1日の疲れやストレスがほぐれてるような、寝る前の時間を豊かにする本を厳選しました。
大きく「エッセイ編」、「漫画編」、「ライフ・思想編」、「小説編」とジャンル分けしておりますので、寝る前の読書のおともが見つかれば幸いです。
寝る前の読書におすすめな本【エッセイ編】
東海林さだお先生の「丸かじりシリーズ」
寝る前の読書に、私がもっともおすすめしたいシリーズがこちら。
漫画家でありユーモアエッセイ界の横綱と呼ばれる東海林さだお先生のグルメエッセイです。
東海林先生の「丸かじりシリーズ」に出てくる料理は高級料理などでなく庶民派の料理ばかり。鯖の味噌煮、コロッケ、ラーメンなどなど。
なんでもない食べ物でも東海林さだお先生の手にかかるとなんとも面白いエッセイに(私の友人にも本書の隠れファンが多く、老若男女に人気があるシリーズです。)!
どんな世代の人にでも面白く、くすっと笑えるその内容。各界の著名人にも愛される東海林さだお先生の丸かじりシリーズは、寝る前の読書にもっともおすすめしたい作品です(【超オススメ】寝る前に飯テログルメエッセイ「丸かじりシリーズ」)。
東海林さだお先生の「ショージ君シリーズ」
ここでの「ショージ君シリーズ」とは東海林さだお先生の「丸かじりシリーズ」以外のエッセイを指します(寝る前読書の決定版!キングオブ庶民を描く「ショージ君シリーズ」)。
丸かじりシリーズはグルメエッセイですが、ショージ君シリーズでは様々な旅行記、体験記、時事ネタなどその範囲は多岐にわたります。
笑いとユーモア、そして独自の視点に溢れた傑作エッセイシリーズ。一話10分ほどで読み切れるのでこちらも寝る前の読書におすすめのシリーズ。
ショージ君シリーズも長期連載なので、ここ数十年の日本の推移などもわかります(アントニオ猪木vsモハメドアリ戦のレポートエッセイを描いている巻もあります!)。
東海林さだお先生のエッセイは読んでいると可笑しさがこみ上げてきて、それが寝る前にちょうどいい心地よさにつながります。
なめくじ艦隊
これは、2019年の大河ドラマ「いだてん」でビートたけしさんが演じていた古今亭志ん生の自伝(志ん生の半生記「なめくじ艦隊」)。
破天荒で天衣無縫。昭和の名人と言われた落語家古今亭志ん生は、どのような生活の中で生まれたのか。
読んでいても、かなりいい加減で、自分の好き放題やってるなと印象がありますが、その破天荒さと気楽さに好感がもてます。落語家の生き様は、文章も軽快。
極貧を経験しても、明るく乗り切る志ん生の自伝を読めば、小さな悩みぐらい吹き飛ぶかも。本書は私の枕元に常備している、寝る前読書のレギュラー本でもあります。
わたしのマトカ
映画「かもめ食堂」などで有名な女優片桐はいりさん。はいりさんは幾つかエッセイを出されていますが、その中で寝る前のおともとして一番おすすめしたいのがこの「わたしのマトカ」。
本書では「かもめ食堂」の撮影で訪れた北欧フィンランドでの出来事や、出会った人々などについて書かれたエッセイ。
北欧ののんびりした感じに、はいりさんの文章がなんともマッチして気楽な気持ちになれる本です。日本を離れた紀行文的エッセイって、普段の生活からちょっと離れた気分を味わえるので、寝る前の読書にぴったりです。
「わたしのマトカ」を読んだら、もう一回「かもめ食堂」がみたくなること間違い無し。
土を喰ふ日々
この本は、漫画「美味しんぼ」の中で山岡さんおすすめの本として紹介されていました(ほうれん草の赤い部分といえばわかるかな?)。
禅僧の経験がある著者が、その生活の中で学んだ食への心構えや料理の方法を述べた本(美味しんぼの山岡さんも推薦の料理随筆「土を喰ふ日々」)。
派手な料理は出てこないもの、四季折々の食材とともに、食べ物に対するあたたくも禅味あふれる感謝の言葉が魅力です。
料理エッセイとは少しちがう、食べるということに対する眼差しがちょっと変わる良書です。
杉浦日向子の食・道・楽
「百日紅」や「風流江戸雀」などで有名な漫画家杉浦日向子さんの食のエッセイ。
ちょっとした食べ物だとか、一杯のお酒などに人生の愉しみが込められた作品です。正しい酒の呑み方7箇条やおにぎりについてのはなしなど、身近などこにでもある食材について、愉快に愉しく描かれています(リンク先の記事に、特にお気に入りの部分などをまとめています粋な漫画家の人生を愉しむ食のエッセイ「杉浦日向子の食・道・楽」)。
ご本人が江戸研究家であることから、文章なども歯切れが良く気持ちい。寝る前のひと時、サクサクと気持ち良く読める、後味さっぱりとしたところが素敵。
散歩のとき何か食べたくなって
「鬼平犯科帳」など江戸で生きる人々を描いた時代小説の大御所、池波正太郎さんの食べ物エッセイです(ちなみに小説では「剣客商売」が好きです。こちらも寝る前にちょこちょこ読んでいます)。
しっかり、どっしりとした文体の中に、美味しいものに出会えた喜びや気持ちの浮き立ちがにじみ出るようなエッセイ。
古き良き時代の東京の食べ物やさんの風情を忍ばせてくれ、ちょっとタイムスリップしたような楽しさも味わえ、寝る前のひと時に気持ちのいい夢想に浸れます。
軽めのエッセイも素敵ですが、骨格のしっかりした文章でつづられる食べ物探訪もよいものです。
たべるたのしみ
美しくて、あたたかな文章でつづられる食べ物エッセイ。
この「たべるたのしみ」はとにかく文章が綺麗。味だけでなく、見た目や香り、その雰囲気までを、愛のこもった眼差しで文章で表現しています。
お取り寄せのできる食べ物もいくつかあり、私はそのうちの一つを実際にお取り寄せしたこともあります(文章にたがわずおいしかったです!)。
愛する食べ物の良さや魅力を丁寧に文章で伝えたいという気持ちも感じられます。寝る前に読むとお腹がすくかもしれませんが、気持ちよくリラックスできる本です。
台湾レトロ氷菓店 あの頃の甘味と人びとをめぐる旅
台湾生まれの著者が書く、台湾のかき氷屋さんをめぐるエッセイ。
いい時代で時が止まったような、そんなレトロでかわいいかき氷や台湾スイーツのお店が多数紹介されています。
今風でいうオシャレな感じではなく、昔から愛されてきたお店たち。おじちゃんおばちゃんたちが精魂こめて美味しいものをつくり、地元の人たちに長く愛されている、そんな素敵なお店の数々。
お店やスイーツの写真も豊富で、パラパラ眺めているだけでも癒されます。
寝る前に旅情を味わいたい方、ちょっとした台湾旅行気分を味わえる本です。
日本ボロ宿紀行
寝る前の読書で一風変わった旅情を味わいたいのなら「日本ボロ宿紀行」もおすすめ。ドラマ化もされています。
日本全国の、今風でもなければ立派な佇まいでもない宿屋さんばかりを集めた旅行記。まず自分では泊まることのないであろう宿屋さんばかりでてくるので、ちょっとした異世界探訪的な要素も味わえる貴重な本です。
寝る前に、古き日本の旅情とノスタルジックさを同時に感じられる、そういうものが好きな人にはたまらない一冊です。
ボタニカルライフ
マルチクリエイターとして多くのジャンルで才能を発揮するいとうせいこうさんの植物エッセイです。
マンションのベランダで様々ざまな花や植物を育てる「ベランダー」としての日々を綴ったもの。
ボタニカルとか植物栽培とかだとおしゃれなイメージが付きまといますが、いとうせいこうさんのエッセイは庶民的な植物との付き合い方が面白おかしく描かれています。
いろんな植物に奮闘する著者を思い浮かべながら、気楽に読める本です。
肉まんを新大阪で
エッセイストの平松洋子さんの食にまつわるエッセイです。
全国津々浦々、美味しいものへの思いや愛情溢れる文章。
平松さんは他にもたくさんグルメエッセイを描かれていますが、一つ一つのページ数も寝る前の読書にちょうどいい塩梅ですので、この一冊をおすすめします。
わたしの台所
往年の名女優沢村貞子さんの、日々の暮らしや食べ物にまつわることを綴ったエッセイです。
沢村貞子さんといえば、Eテレで365日の献立日記」という番組が放送されているぐらい、日々の食事について記録をとっていたそう。
女優さんとしての、派手な日常とかそういうのではなくて、ごくごく丁寧に昭和の日々を生きた1人の女性としての文章はとても美しいです。
まくら
落語家で人間国宝になった柳家小三治さんのまくらを集めた本です。
まくらとは落語に入る前に喋る導入口のようなもの。小三治さんはこのまくらの面白さに定評があり、それだけでCDや本が発売されています。
芸人として、ちょっと面白おかしく世間様を眺める視点は文章になっても魅力たっぷりの気楽さ。
寝る前にちょっと可笑しい気分に浸り、眠りにつけたら幸いです。
巴里の空のしたオムレツのにおいは流れる
歌手である著者が1950年代のパリでの生活を綴った本です。
異国情緒溢れるお料理が沢山でてくるので、想像するだけでもいい気分に。
今ではポピュラーになった料理でも、このエッセイが連載されていた頃の日本では夢のようなお料理だっただろうなと夢想すると、また面白いです。
ひんやりと、甘味(美味しい文芸)
様々な作家による、甘味にまつわるエッセイを集めたアンソロジー。
著者の性別も年齢も、年代もバラバラですが、甘みにまつわる情熱が文章からほとばしっています。大人になってからのことや、幼き日のことを思い出したりなど、甘いものに対する様々な思いがこめられた本。
美味しい文芸は他にも食べ物アンソロジーエッセイが沢山でているので、寝る前の読書におすすめのシリーズです。
作家と珈琲
こちらも様々な作家による、コーヒーにまつわるエッセイを集めたアンソロジーです。
集中したい時、一息入れたい時、コミュニケーションのおともに、かたわらにあるコーヒー。
寝る前の読書にコーヒーの本とはいかがなものかという気もありますが、目の覚めるようなことはないのでご安心を。ほっこり系のエッセイも多いです。
食べごしらえおままごと
「苦海浄土」などで有名な石牟礼道子さんの食にまつわるエッセイ集。
グルメ本などとは一味違い、食べることへの素朴な喜び、ありがたみが丁寧に描かれている本です。
現代の食生活よりも、もう少し食べ物への感謝が多かった時代の温かさが感じられました。
本へのとびらー岩波少年文庫を語る
宮崎駿監督による、子供に読んでほしい本50冊を紹介した一冊です。
日本を代表するクリエイター宮崎監督が選び抜いた50冊。いわゆる児童書が主ですが、大人が読んでも新たな発見があるような良書ばかり。
想像力豊かな作品が多いので、本書で選ばれている本も寝る前の読書に合うものが多いです。
美女と竹林
「夜は短し歩けよ乙女」や「四畳半神話大系」などで有名な森見登美彦さんのエッセイ。いやエッセイなのか?と思うような虚実入り混じったような面白い本です。
森見さん独特の軽くてふわふわしたタッチは健在で、これまた寝る前の読書にぴったりな脱力本と言えるでしょう。
「来ちゃった」
エッセイスト・酒井順子さんと、『きょうの猫村さん』の作者ほしよりこさんによる旅エッセイ。
日本各地の、いわゆる観光地巡りといったゆるめの旅行記に仕上がっています。
同じ日本にいながら、見たことないもの、物珍しいものに素直に感動する旅の楽しさが存分に伝わってくる一冊。
日日是好日
著者がお茶を通じて得た学びを、生活の軌跡を交えて語るエッセイ。
お茶の本となると素人にはとっつきにくい、ややすると重めの内容のものが多いですが、著者の素人時代からの素直な疑問や喜びが素直に描かれていて、すっと入ってくる内容に仕上がっています。
映画化もされており、樹木希林さんがお茶の先生役で好演。こちらもおすすめです。
散歩
映画「かもめ食堂」などで有名な女優、小林聡美さんの対談集。対談集と言っても堅い雰囲気のものではなく、様々な方と散歩をしながら語り合うという不思議なスタイルが寝る前の読書時間にちょうどいいゆるさです。
もたいまさこさんや井上陽水さん、柳家小三治さんをはじめ、クセが強い方々とののんびり散歩中に語られる、あてのない会話がほのぼのした空気を醸し出してくれています(「散歩」小林聡美のエッセイとは一味違う魅力!対談集風な本)。
読んでいると、散歩中の暖かい日差しや、街並み、そよ風なんかも感じられるような、そんなほのぼのとした本。
寝る前に読んでいると、描かれている散歩風景が頭に広がり、まるで自分まで散歩しているような、そんな心地良い気分で眠りにつける一冊です。
寝る前の読書におすすめな本【漫画編】
サザエさん
寝る前の読書におすすめな漫画といえば、まず第一に「サザエさん」の原作をおすすめします。
アニメは多くの人が一度は見たことがあろうと思いますが、こと原作となるとどうでしょう。以外と目にしたことがない方も多いのではないでしょうか。
原作は朝日新聞で連載されていた四コマ漫画。昭和の家族愛や人情を全面に押し出したアニメ版とは違い、世相や時々ブラックユーモアなんかも含んでいます。
戦後から高度成長期にかけて日本の変化とともに、たくましく、面白く、お気楽に毎日をおくるサザエさん一家の姿は、読んでいると気楽ながらも勇気をもらえます。
ちなみにもともと原作サザエさん好きの人には、最近出版された、今までの単行本に未収録だった四コマが収録されている「おたからサザエさん」もおすすめです。
かりあげクン
コボちゃんやフリテンくんなど名作を数々生み出した植田まさし先生の代表作。
ある種昭和的であり、ちょっと理想な職場環境に巻き起こるギャグ。植木等のの世界みたいなゆるさが最高です。
ほっこりリラックスできる笑いも多く、四コマなのでサクサク楽しめる作品です。
風流江戸雀
江戸漫画の第一人者、杉浦日向子さんの描く江戸日常漫画「風流江戸雀」。
そこかしこで交わされる何気ない会話や風景、街の情景に江戸の風が感じ取れます(【傑作】何気ない江戸の日常を描く短編漫画「風流江戸雀」)。
杉浦日向子さんは他にも「百物語」、葛飾北斎とその娘を題材にした「百日紅」など江戸をテーマにした優れた漫画を数多く描かれていますが、こと寝る前の読書におすすめな作品といえばこの風流江戸雀を押します。
江戸っ子の日常が淡々と描かれるというところが、寝る前に落ち着きたい時におすすめ。また、江戸という現代と隔離した日本がテーマなので、どこかファンタジー的でありつつも、人情の機微などはよく伝わって来る構成。
「なんか良いなぁ」という気分に浸れるのがこの風流江戸雀。寝る前の読書のひと時に、今に通じる江戸の世界にイメージを広げてみてはいかがでしょうか。
聖☆おにいさん
ここ数年で、設定に度肝を抜かれたマンガ。神の子イエス・キリストと目覚めた人ブッダが東京の立川でバカンスというなの日常暮らしを楽しむゆるゆるコメディー。
聖書や仏典ネタが豊富。最初は元ネタが全然わからなかったのですが、いろいろ調べて知識がついていくうちに、より深い面白さが味わえます(イエスとブッダのまったり現代ライフに癒される「聖☆おにいさん」)。
設定も面白いですが、ギャグ漫画としてのゆるい面白さも好き。日常生活をベースに一般人と聖人のギャップから生じるリラックスできる笑いがおすすめ。基本的にポジティブで人間愛にあふれたイエスとブッダの楽しい生活は寝る前のひと時にぴったりです。
週末、森で
すーちゃんシリーズで有名な益田ミリさんが描く、気負わない田舎ライフマンガ。
固執しないライフスタイルといいましょうか、漫画に流れる時間はすべてが良い感じで流れているように感じます(気負わない田舎生活を描いたまったり漫画「週末、森で」)。
寝る前に読んだ時、早川さんの何気ない言葉が、日中あった様々なことに対する答えやヒントだったりする気づきの多いマンガです。
百姓貴族
「鋼の錬金術師」で有名な荒川弘さんの、エッセイ漫画。もともと荒川先生は北海道の農家出身で、幼い頃から酪農や百姓仕事を経て育ってきたそう(北海道のどでかい農業で癒されるエッセイ漫画「百姓貴族」)。
北海道の雄大な自然の中での生活や、そこで営まれる農家生活のリアル。かなり大変そうなところもありますが、荒川先生が軽快な漫画に仕立て上げているので、気楽に読むことができます。
「百姓貴族」で描かれる、人間の都合からは離れた時間軸で生きる、雄大な生活を見て、ちょっと一息ついてみてください。
ワカコ酒
酒とつまみの一杯飲み漫画。主人公のOLワカコが、仕事帰りや休日にちょっと一杯ひっかけに行くだけの漫画(一人酒を楽しむ!酒と肴のグルメ漫画「ワカコ酒」)。
毎回、一つの肴とともに、美味しそうにお酒を楽しむワカコ。特にストーリーというものはなく、ただただ肴とお酒の楽しみを描いた作品です。
お酒の漫画と言っても、特に酒のウンチクなどがあるわけでなし。ワカコが、美味しいお酒や食べ物に出会えた感謝で満ち溢れたほっこり漫画。
たとえクサクサした気分でいても、寝る前にちょっと読めば肩の力をいい感じに抜いてくれる本です。毎日の食を楽しみましょう!
マンガ サ道~マンガで読むサウナ道
ネプチューンの原田泰造さん主演でドラマ化もされた漫画。サウナの入り方やその魅力について描かれる作品です(サウナ漫画!「マンガ サ道~マンガで読むサウナ道」)。
サウナ好きな人は「わかるわかる!」と膝をうち、未体験の人も興味がムクムク湧いてくる漫画。テイストやノリも軽く、寝る前に読むのにちょうどいい作品です。
サウナはリラックス効果や、安眠効果も期待できるので、この本をきっかけにサウナ道にはいるのもおすすめ。ちなみに作者のタナカカツキ先生はコップのフチコを考えた原案者でもあります。
ねことじいちゃん
近年読んだ漫画の中で、もっともほっこりできるのがこの「ねことじいちゃん」。
離島にすむ一人暮らしのおじいちゃんと猫の生活を描いた漫画なのですが、絵柄がかわいくなんともほっこり和む内容。
物語の緩急はそれほどなく、島での人情味溢れる生活から「なんか、こういうのいいなぁ」としみじみ感じる、素朴な良さを持った漫画です。
はじめてフィンランド 白夜と極夜ひとり旅
フィンランド旅を綴ったエッセイ漫画です。
個人的に寝る前のゆったりしたいひとときに、北欧を扱った本はおすすめ。読書しながら、自然と文化が融合した素敵な旅情に浸れるからです。
この本も読みやすく、軽いタッチですので、寝る前の読書にぴったりです。
山と食欲と私
登山と食べ物を見事に融合させた漫画です。山歩きやキャンプなどの魅力、そこで食べる登山飯の魅力がうまくマッチ。
ほとんどが一話完結ですし、ギャグテイストもあって気楽に読める作品です。
女の園の星
女子校の先生をする男性が主人公の日常コメディ漫画。「このマンガがすごい2021!」で女性部門の1位を獲得しています。
コメディといってもわざとらしい、派手派手しいものではなく、日常から滲み出てくるようなおかしさで、心地のいい笑いが寝る前の読書にちょうどいいです。こちらも一話完結型ですので、おすすめ。
リトル・フォレスト
田舎での半自給自足の日々が描かれる作品。季節季節、うつろいゆくなかで四季折々の農作物や自然のめぐみを美味しくいただく、ある意味グルメ漫画。一話完結型です。
こちらは実写で映画化もされていて、とても心地よい作品に仕上がっているので「なんかゆったりした映画みたいなぁ」という時にもおすすめ。
孤独のグルメ
人気ドラマの原作です。ドラマですとゴローちゃんが美味しいものを食べる点にフォーカスされていますが、漫画では男の独り飯の悲哀とか喜びとかが描かれ、でもそこから醸し出されるユーモアが魅力。一種独特の空気感がたまりません。
寝る前の読書におすすめな本【ライフ・思想編】
世界で1000年生きている言葉
名言集は数あれど、この本は世界中の様々な地域で語り継がれてきた名言ばかりを集めた本です(世界の各地で語り継がれる名言「世界で1000年生きている言葉」)。
例えば幸福についての名言であれば
・実を食べて、その木を植えた人を思う(ベトナム社会主義共和国)
・悲しむなかれ、笑いは魂の栄養だ(チリ共和国)
・神が与えるものは、人が欲しがるものに優る(ブルキナファソ)
など。「世界で1000年生きている言葉」が受け継がれている地域では、飢饉や紛争など過酷な歴史を経たところも少なくありません。そんなところでも、希望を失わず語り継がれてきた名言の数々。
たとえば不安があってなかなか寝付けない。そんな時に、読むとほっと元気付けてくれる一冊です。
ポケットに名言を
これは劇作家として有名な寺山修司さんが厳選した名言集。
直接的に自分たちの生活とどう結びつけていいのかわからないセリフや偉人たちの言葉。「よくわからないんだけれども、なんかかっこいいぞ」って言葉の数々。
全編を通じて寺山修司さんの美学や世界観に満ちており、寝る前にぱらぱらと読むのにおすすめ。
「しかつめらしく覚えたり、読むのではなく、Tシャツでも着るようにもっとも気軽に名言を自分のものにしよう!思い出にすぎない言葉が、ときには世界全部の重さと釣り合うことがあるのだから。」
文庫本版にもこうあるように、直接的でないからこそ、寝る前のひと時のぼんやりとした気持ちに合う名言集。
アランの「幸福論」
幸福論は何人か記した人がいますが、寝る前に読む本として私がおすすめするのはアランの幸福論です。
アラン氏が記した、様々な考察を記した一冊。
日常の中で起こる様々な一般的事象に対して、こうすればいいのでは、解決するのではといった考えが記されています。
一般的に哲学的な本というのはややこしかったり、語り口が硬くとっつきにくかったりするものが多いですが、アランの幸福論はもっと気さくな感じ。
「私は、こう思うんだ」的な押し付けのなさが魅力。「参考程度にこういう考え方もおすすめするよ」的な軽さ。
こういう押し付け感のないアドバイス的な言葉の中に、様々な人生に効くエッセンスが潜んでいます(面倒見の良いおっちゃん、のようなアドバイス。アランの「幸福論」)。
「悲観主義は気分によるものであり楽観主義は意志によるものである」
これもアランの名言。
寂聴の美しいお経
寂聴さんが選らんだお経の数々を記した本が「寂聴の美しいお経」。
お経というと、我々はお葬式などでしか馴染みがありませんが、そもそもお経の中には人生の困難に対するヒントがたくさん詰まっています。
それは長い年月の中で磨き抜かれてきた、人類の英知。ただ宗教的というばかりでなく、実生活にも役立つ考え方が込められています。
本の冒頭にも
「どこへでも持ち運べて、いつでも気軽に開いたら、どの頁にも短い美しいお経や詩歌の言葉が囁きかけてくれる。疲れた時、寂しい時、心に屈託をかかえている時、孤独で泣きたい時、あるいは幸福感で心が満ち足りて思わず誰かに話しかけたいような時、こっそり開いてみたら、自分の心を見すかしたようや、なつかしい美しいお経や詩の短い言葉が応えてくれている」
とあります。
日常でちょっと疲れた時、ふっと慰めてくれるお経(言葉)が詰まった一冊。寝る前に、ほんの少し安心感を与えてくれます。
ヒュッゲ 365日「シンプルな幸せ」のつくり方
ヒュッゲとは、北欧デンマークの言葉で、心地よく生きるなどの意味を含んでいます(書籍の中で何度も語られていますが、ヒュッゲを訳すのは難しいんだとか)。
この本はヒュッゲとは何かということを詳しく書かれており、文体も読みやすく、素敵な写真なども交えながら説明されているので、寝る前の時間でも気楽に読むことができます。
特別なことはなく、ほんのちょっと「快適に、気持ち良く暮らしたい」という工夫が、日々の生活のクオリティーを上げることに気づかされる本でもあります。
どうすれば「ヒュッゲ」な感じになるのかを考えるのはとても楽しく、寝る前のひとときにリラックスできる本です。
1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365
寝る前に、何か一つ教養を身につけたい。そういう人におすすめな一冊。
1日1ページ読み進めるだけで、世界の様々な分野の教養が身につくないようになっています。
よくある雑学集のようなものではなく、小説、音楽、美術、歴史などあくまで教養の分野を学ぶことができます。それぞれ必要なことが簡潔にまとめられているので、あたまにすんなり入ってきやすいです。
私はPrime Readingに入っているのを見つけたので、kindleに入れて寝る前に読んでいます。2〜3ぐらいはすらすら読めてしまうので、寝る前のちょっとしたお勉強の読み物におすすめの本です。
道は開ける
Dカーネギーの名著にして長く愛され続けている「道は開ける」。
本書には人が不安や絶望に押し潰されそうな時、どう対処すればよいのかという人間の英知が詰まっています。
人間、生きていれば様々なことがおこり、中には歓迎したくないようなことも。そんな時不安で頭がいっぱいになって眠れなくなることだってあります。
そんな時は、ぜひこの「道は開ける」を読んでみてください。多くの人の実体験をもとに、どういう心持ちや行動で対処し、それを乗り越えていったかなどの事例が多数掲載されています。
不安を翌日に持ち越したくない時など。枕元に「道を開ける」を置いておきたい本。寝る前にあなたの状況を打破してくれる英知を探してみてはいかがでしょうか。
反応しない練習
寝る前に、日中のいろいろなことを思い出してしまい、嫌な気分で眠れないなんてこともあるのではないでしょうか。そんな時に、安心のために読んでほしいのがこの一冊。
心のざわざわとした動きなどにどう対処すればいいのか、仏教的視点からわかりやすく解説されておりおすすめ。枕元においておきたい本です。
寝る前の読書におすすめな本【小説編】
アルケミスト
世界的な名作で、長年読み継がれてきた「アルケミスト」。旅をする少年が、その中で人生の真理について学んでいく小説。
ちょっとスピリチャルな感もある小説ですが、主人公のサンチャゴが出会う人々がなんともよく、その人たちの言葉に人生で何が大切か気付かされることも(リンク先の記事に、私が感銘を受けた言葉をまとめました人生に大切なものを気づかせてくれる名言の宝庫「アルケミスト」)。
寝る前に読む本で重視するものの一つに、心が休まるかどうかということがあります。その点では「アルケミスト」で出会う名言の数々は、心を落ち着かせ、明日への不安を和らげ勇気を与えてくれるものばかりでした。
かもめ食堂
フィンランドでカフェを開くことになった、日本人女性が主人公のゆるやかな小説。作者は群ようこさんです。
映画化もされており、小林聡美さん、片桐はいりさん、もたいまさこんのくせのあるメンバーでありながら、なんともゆったりした時間が心地よくて今でも根強いファンの多い作品。
原作も映画と同じようにゆったりとした雰囲気で物事が進行していくので「寝る前にちょっと読むのにおすすめな小説は?」と聞かれれば、「かもめ食堂」はまずすすめたい一冊です。
大きな森の小さな家
「大草原の小さな家」で有名なシリーズの第1作目。アメリカ開拓時代を生きるインガルス一家のたくましくも楽しい生活を描いた、世界的に愛されている作品。
自然の中で一生懸命、そして楽しく生きるインガルス一家の姿には元気をもらえますし、創意工夫で暮らしを豊かにしていく姿にはワクワクさせられます。
現代のあくせく時間に追われる暮らしの中で。寝る前のひと時に、おおらかだった時代に想いをはせるのもいいかもしれません。
「大草原の小さな家」の名前は聞いたことがあっても、児童書だと敬遠している方へ。特にDIY好きの方には胸にくる作品ですので、ぜひ読んでみてください。
吾輩は猫である
夏目漱石の古典的純文学ですが、なかなかどうして寝る前の読書におすすめの小説です。
言葉遣いなどは難しい部分が多いですが、内容はバカバカしかったり、どうでもいいような気楽なことばかりなので、頭を使わず気楽に読み進められます。最近ではKindleなどでも無料で読めるので、ダウンロードしておくのもありかと。
ショートショートの広場
ショートショートの名手星新一さんが選者をつとめる、一般投稿の作品をあつめたオムニバス小説。
2、3分で読めるようなものばかりですが、どれもひねりが聞いていて、一つとして同じようなパターンはなく新鮮に読み進められます。あまり読書習慣のない人にも最初の一冊としておすすめ。
10巻以降からは、阿刀田高さんが選者となっています。
寝る前の読書でリラックス
厳選したおすすめの50冊。どれもリラックスできたり、安心できたりと、寝る前に読むのにちょうどいい本ばかりを選びました。
本のジャンルも様々ですので、どれか興味を持っていただければ嬉しいです。
また、この記事で紹介した本で、あなたの読書ライフが少しでも豊かなものになれば幸いです。
寝る前の読書習慣がある人には、kindleでの読書もおすすめしています。暗い場所でも読書したい方などにぴったり。こちらも記事にしていますので、よろしければどうぞ。