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子供の読書習慣には図書館にマンガを置くべき理由

寝る前読書をおすすめします。徒然思う

私は毎日何かしらの本を読んでいます。ジャンルは分かれますが、何かしらの書籍が常に身近にある状態。

両親も本が好きで、小さい頃から身の回りに本があるというのが当たり前の生活だったからでしょう。

この習慣は好ましいものであります。本というのは日常にない楽しいイメージや思いがけないイメージに出会えますし、新しい知識や考え方、技術を得るのにも最適です。

たとえネットで様々な情報が無料で手に入る時代だとしても、自分で何か新しい技術などを仕入れるためにはそのジャンルに関する本を数冊読んだ方が手っ取り早いと思います。セミナーなどに通うとしても、何かしらの教科書、副読本などが配布されるでしょう。

さて、最近高校生と話し合う機会があったのですが、その子たちの本の読まなさに驚かされました。ここ最近まったく読書をしていないというのです。それはマンガなども含めて本に接していないというもの。

せめてマンガぐらいは読んでいるだろうと思っていたので、これにはびっくりしました。その子達は暇な時間があればスマホをいじくると言います。ジャンルを問わず、読書するという習慣をまず持っていないのです。

他の高校生や、大学生などにも話を聞きましたが、総じて読書する習慣を持つ若い人がぐんと減っているように感じます(参考:読書感想文は本嫌いを増やす?学校での感想文の是非を考える。)。

別に読書習慣がなくったって生きていけますが、私は本を読めた方が断然人生は輝くものだと思っています。どうしたら子供達に読書習慣ができるのかを考察してみました。

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子供の読書習慣のために。図書館にマンガを置くという選択

子供達が図書館に通う仕掛けを作る

図書館に子供達を通う仕掛け作りが必要だと思っています。その一案としてマンガを提案します。

先ほども申した通り、文章ものどころかマンガすら読まない子も増えてきています。それでは、マンガは子供達からそっぽを向かれているか。いえ、そんなことはありません。

映画の人気ランキングなどを見れば、ドラえもん、クレヨンしんちゃん、コナン、ワンピースなど人気マンガ原作のものがのきなみ上位を占めています。

もちろん、アニメ放送が人気の大きな要因となっているのはわかりますが、それでも一定数原作に興味をしめし、手を伸ばす子供達も多いはず。

マンガというメディアが持つワクワクや感動は今も薄れず子供達に届くものです。

だとすれば、図書館にマンガを取り揃え、子供達を呼び寄せればいいではありませんか。

まずはマンガから読書習慣を作る

そうすると嫌な顔をする人がいます。「マンガなんてくだらない。」、「勉強にならないものを図書館に置くなんて。」、「それよりも文学作品を読んでもらいたい。」などなどナンセンスなことを言う人々。

そもそもの話、読書習慣を持つ子供達が減ってきているのです。本に親しんだことのない子供たちにいきなり文学作品を読めと言ってもそれは無理。なぜなら読書というのも一種の技術で、少しずつ訓練を重ねていくものだからです。

読書経験の少ない人や子供に「罪と罰」や「人間失格」をいきなり読んでもらっても、数ページで挫折することでしょう。文章を目で追うということは簡単に身につくものではないのです。

その点、マンガは文章と絵のイメージが合わさって飛び込んでくるので、本の初心者にも容易に楽しさを味わえる可能性が高いです。

先ほども記したように、今では文学などの本どころから、マンガにすら触れていない子供だって増えているのです。同じ本でも、最初に触れるものとしてはマンガの方が心理的ハードルが低いのではないでしょうか。

余談ですが、過去の名作のカバーをアニメ風(萌え絵)に変えたところ、図書館でその本を借りる子供が増えたというニュースもありました。ビジュアルが与える影響というものは非常に大きなものです(萌え絵論争なるものもありますが、私は時代にそって変革していくべきであるという立場です)。

まずは子供達の読書習慣というものの入り口を広くすることが大切だと思います。まず最初の入り口としてマンガを読むことを子供達に推奨するというのが私の考えです。

図書館にマンガを置くことで広がるリンク

読書と本

まずはマンガを読むところから、図書館での読書習慣を養います。一度面白いマンガに出会えれば、その作者の他の作品も読んでみたい、別のマンガも読んでみたいという連鎖も起こるでしょう。

さらに、これは本全般に共通することですが、ある本を読んでいると、その中に出てきた他の本や資料に興味が出てくることが多々あります。

例えば、仮に図書館でワンピースを借りて読んでいたとします。ワンピースで繰り広げられる海賊の生活や戦い。では実際の海賊の戦いというものはどんなものだったのだろうかと気になるとします。

もちろん、今ではウィキペディアなどで簡単に情報が手に入ります。しかし、ウェブだけでは十分に満足できる情報が手に入らない場合も多い。もっと深く知りたい。

その興味を叶えてくれる資料は図書館を探せばたいていは見つかります。興味ほど技術を養うのに最適な推進力はありません。

今まで文章の多い本を手に取らなかった子供でも、興味から本への扉を開く可能性は多々あるのです。

別に他のアプローチからでも本への扉を開く可能性はありますが、図書館という本がたくさんある場所に通う習慣があった方がその可能性は高まるでしょう。

どんなマンガでも図書館に置いていいという訳ではない

しかしどんなマンガでも図書館に置いていいという訳ではありません。

ある程度、大人の目線から取捨選択が必要になってくると思います。それは図書館という公共機関の性質上仕方ないことだと思います。幼児から老人まで多くの人に目を触れる場所ということもありますし、周囲の本屋、レンタルブックストアなどの兼ね合いなどから判断してそうする必要はあるでしょう。

私が思うに、ある程度学術的内容があるマンガ、名作と言われすでに連載を終了しているマンガなどがそれに入ってくると思います。

学術的内容というのは文化、歴史、科学、経済、スポーツなどなどただ単にストーリーが面白いというだけでなく、その後の知識へのリンクにつながりそうなきっかけになるマンガです。

子供と読書

例えば、「テルマエロマエ」、「三国志」、「もやしもん」、「スラムダンク」、「ドラゴン桜」、「宇宙兄弟」などすくなからず学術的要素があり、知的好奇心をくすぐりそうなものが公共機関におくマンガとしてはいいのかもしれません。「闇金ウシジマくん」や「ミナミの帝王」など経済は絡んできますが暴力描写の多々ある点から採用しないほうがいいかもしれません(マンガとしてはすごく面白いですが)参考:もやしもん作者の傑作短編漫画「テシェキュルエデリム~ありがとう」

また連載終了し、名作と呼ばれるマンガでは「ドラゴンボール」、「ジョジョの奇妙な冒険(5部ぐらいまで)」、「AKIRA」、「ドラえもん」などが考えられます。

数十年前に連載が終了したようなマンガでも面白いものは色あせず面白いです。今の子供たちにもがっつり胸に響くはず。

本は著作者や出版社があってこそのもの。その点を考慮しても、連載中のものよりは連載終了したものを図書館ではメインに取り揃えたほうがいいのかもしれません。仮に連載中のものでも発売から数ヶ月後(マンガ喫茶やレンタルブックストアよりも後)に取り揃えるなどの処置は必要かと思います。

あまり大人の視点で本の選別をするというのは好きではありませんし、線引きは難しいものだと思います。しかしある程度の基準を明確化し、その範囲のものを充実する施策をとるほうがいいように思います。

子供達が読書という選択肢を持つために

今では本よりもウェブなどで知を得ることも多いです。この傾向は子供や若い人ほど顕著かと。スマホやタブレットから得る情報を否定する訳ではありません。

ゲームアプリも面白いでしょうし、YouTubeで得る情報も面白く優れたものがたくさんあります。

しかし、そればかりに依存してしまい、本という選択肢を失うことになるのはもったいない。

少なくとも、出版された本はプロの人々が知識と技術と経験をもって作られたものです。そこに記載されている内容の裏づけや信頼度はまだまだウェブよりも高いです。

また、一冊に込められた情報量はウェブで散漫に得るものよりも充実したものが多いです。

そう考えた時にやはり技術としての読書習慣を身につけておいたほうがいいでしょうし、それら本が大量にある図書館に通う習慣もあった方が役に立つことでしょう。

まずは、子供達にマンガからでも読書習慣を。そのためには本が沢山ある図書館において、気軽にマンガに親しめるシステムを。

大人になってからよりも、子供の自分からのほうが習慣は身につけやすいです。

今後の子供達が少しでも本への扉が開かれることを祈って。

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