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感想「リトルフォレスト」淡々と進む映画

田舎と自然と田んぼおすすめ映画

最近観た映画の話でも。

ただいま2020年の7月ですが、あいも変わらずテレビをつければコロナの話題ばかりです。

こういう心労が重なるような世情ですと、どうしても求めるのが癒し。自然、本や映画などでも刺激的なものや重いものよりも明るく気持ちが癒されるものに惹かれがちになっています。

そんな現状で、友達におすすめされた映画が「リトルフォレスト」。「なんかいいよ!」との評でおすすめされたのですが、たしかになんかいい!今のどーんよりした世情の中に一息つける、そんな良さ。

「かもめ食堂」などこれといった変化や刺激はないけれど、淡々と日々が進行していくのが好きという人には特におすすめかも。

私と同じように、なんとなく癒されたい映画を求める人におすすめのリトルフォレストの紹介です。

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感想「リトルフォレスト」淡々と進む映画の魅力

「リトルフォレスト」あらすじ

映画『リトル・フォレスト 夏編・秋編』予告編

リトルフォレストは「海獣の子供」や「ディザインズ」で人気の漫画家五十嵐大介さん原作の同名漫画を映画化したもの。

橋本愛演じる主人公のいち子は、田畑を耕しながら半自給自足生活送っています。かつては都会暮らししていたものの、いろいろあって地元へ帰ってきた次第。

近所にはスーパーもなければコンビニもない。基本食べるものは自分で育てたもの、山のもの川のもの。地産地消、自給自足を地でいくいち子の淡々とした生活とともに、里山自然の美しさを前面に押し出した作品です。

全編を春夏秋冬の4つのパートにわけており、それぞれの季節ともにいち子の生活の移り変わり、四季の食べ物と農村の暮らしが丁寧に描かれています。

あらすじらしいあらすじもなく、これといったストーリー(物語)性を感じさせないのも映画リトルフォレストの魅力。

里山で自然によりそう暮らし

ストーリー性よりも、むしろいち子の丁寧な生活に重きを置いた作品という印象を受けました。丁寧に作物を育て、それを美味しくいただく。

半自給自足というとどこかストイックなのかなとのイメージもありましたが、映画を見る限りでは一つ一つの行動を楽しんでいる様子。

畑や山で作業し、得たものがそのまま生きるための恵みへと繋がっていくサイクルを楽しんでいる感じ。

現代の一般的な生活では、自分で食物を生産するという行為は少なくなっているので、どこか新鮮な感じにも受け取られました。かつての農村では当たり前だったんでしょうけど、どこの田舎へ行ってもこういう生活を行っている人はかなり少ないと思います。

便利さとは何か。便利は楽しいのかとも考えさせられますね。いち子のライフスタイルは天候によっては作物がダメになるし、暖房も薪ストーブなので木の用意も大変だし、温まるまで時間がかかるなどいろいろ不便な点もあります。でも楽しそう。それがめんどくさいと感じるのか、楽しいと感じるのかはその人次第ですが、少なくとも現代のライフスタイルの便利さと引き換えに楽しみを持つ余裕を失った面もあるんじゃないかなと感じました。

お料理が美味しそう

ピクルス、漬物

リトルフォレストに出てくるお料理が、シンプルに美味しそう。

初っ端の方で、米サワーなるものが出てきます。おかゆさんをたいて、麹を入れて、、、っと。最初は「ああ、甘酒を作ってるんだな」と思いきやそこへイースト投入!「酒になっちゃうじゃん、酒税法が、、、」とかいろいろ余計なことを考えちゃいましたが、これがさっぱりしていてとても美味しそう。こう言うドリンクを手作りするところから始まる時点で、いち子のライフスタイルがなんとなく垣間見える瞬間でもあります(イースト入れてもアルコールが発生しない前だったら、多分セーフなはずです)。

その他にも手作りのソースだとか、畑で採れた野菜で作る数々のお料理だとか。

ぱっとみ手のかかっていなようにみえて、育てる段階から考えるととても手のかかった丁寧なお料理の数々。自分の作ったものだからこそ、丁寧に美味しく調理された料理の数々を見ているだけでも癒されました。

【感想】大きな変化がなく、淡々と進行するリトルフォレストの魅力

天然、自然イメージ

リトルフォレストは、育てる、食べる、四季に寄り添って生きて行くということが上手に描かれている映画です。その合間合間に、多少いち子の境遇に変化などもありますが、あえてそこに重点をおいてないようにみせるも魅力(実際は半自給自足生活を通じてのいち子の成長と変化も重要な点ではありますが)。

なんとなく、心労がたまってる時って、あまり変化の起こらない淡々としたものに惹かれる時があります。心労が溜まる時は今までの状況と大きく違うことが起こったり、安心のできない出来事にさらされたりというときに起こるもの。

そんな時は刺激の強い作品よりも、日々の何気無い暮らしを、過去もこれからもこの素敵な生活が続いていくんだろうなと感じさせられるものを見るとふっと癒されるものです。映画のストーリーの中に緩急が少なく、淡々としていて、一見退屈にも見えるけれどそんなことはない、妙味のある作品。

「かもめ食堂」とかもそういう感じですかね。あの映画も刺激はないけれど、多くの日常の積み重ねで「なんかいいなぁ」と癒させてくれます。

映画でよくある非日常ではなく、「こんな毎日楽しそうだなぁ」とほっこりする理想の日常をみせてくれる作品。

とくにコロナで中々外に出づらい昨今、自然の中で息抜きしたいという人も多いはず。むしろ自然の多い田舎に移住して、土でもいじりながら暮らしていきたいという欲求を抱えている人もたくさんいるのではないでしょうか。

もちろんリトルフォレストで描かれている生活は簡単ではありません。経済的な面で言えば、全然お金に結びつかないし不作の年にはどうなっちゃうんだろうというのもあります。

それでも「理想の生活」というのはそこにあります。完璧にそれをなぞらなくても、リトルフォレストの生活を部分的におこないつつ、経済的なものとの両立は可能なハズ。

リトルフォレストは淡々進む中に多くの癒しを持った作品です。そして、ただ癒されるだけでなく新しい時代の生活指針というか、暮らし方をいまいちど考えさえてくれる映画でもありました。