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不安や悩みを解消したい時にすすめたい本「道は開ける」

道は開ける デールカーネギー著よく寝る本

昨今ストレス社会と言われ、多かれ少なかれ誰もが不安や悩みを抱えて生きています。

できれば、そんな不安はすぐにでも解消したいもの。しかし、簡単にできないからこそ、よけい悩みが深まることも。

今回ご紹介するデールカーネギーの「道は開ける」はそんな不安や悩みについて、どのような心構えでいれば解消できるかということについて書かれている本です。

長い年月をかけて、様々な困難を乗り越えてきた人の事例とともに、人生とどう向き合っていくかもわかる本。仕事のストレスからくる不安にさいなまれたときなど、本書のおかげでずいぶんと助けられました。

先人の知恵から導き出された、シンプルながらも実践すれば、不安の解消に役立つ方法や心構えが記された「道は開ける」のご紹介。その中でも特に私が助けられた一節もまとめております。

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不安を解消したいときにこそ読む本「道は開ける」

デールカーネギー著「道は開ける」とは

ベストセラー「道は開ける」は世界中で長年にわたって読み継がれてきた名著です。

その主な内容は悩みとどう向き合うかということ。様々な事例と研究をもとに、デールカーネギーが導き出した、悩みや不安への対処法や心構えが記された本。

70年以上前に記された本ではありますが、そこには悩みや不安に対する普遍的な知恵に満ちています。このような本を読んだことがある人ならば、ひょっとしたら見たことがあるような内容とぶつかるかもしれません。しかし「道は開ける」こそがその大元であり、この一冊を読めば、他の類似本は必要ないっていいほどのすぐれた内容を持っています。

主に、実際に悩みや不安を乗り越えた人の事例とともに、何がそれを導き出したのかなどの解説が書かれています。そこには、おおよそ現代を生きる私たちが経験しえないような貧困、苦役、戦争などの極限状態においても、どういう心構えで不安は解消されていったのかなどの、先人の叡智を学ぶことができました。

「道は開けるの」項目は
「悩みに関する基本事項」
「悩みを分析する基礎技術」
「納位の習慣を早期に絶とう」
「平和と幸福をもたらす精神状態を養う方法」
「悩みを完全に克服する方法」
「批判を気にしない方法」
「疲労と悩みを予防し心身を充実させる方法」
「私はいかにして悩みを克服したか」
の8つにわかれています。

それぞれの対象法などは、実践しやすいものばかりで、なおかつ非常に効果が高いと思えるものばかりです(実際、私も不安にとらわれそうになるたびに「道は開ける」を読んで助けられています)。

今日一日を生きる

今日、一日の区切りで生きよ

「道は開ける」冒頭に書かれたこの文言こそ、悩みや不安の解消に必要な金言。

昨今マインドフルネスなど瞑想がブームとなっていますが、そこで大事とされるのは今に意識を向けることです。それはなぜか。

不安や悩みというものは、たいてい過去の後悔したり、まだ起こってもいない未来の事柄に思い悩むことから生じるのです。言い換えれば、常に今日一日、そして今に意識を集中して生きていれば、悩みや不安は解消されていくというもの。そもそもとらわれなくなる。

今日という日が人生の第一日目であり、最後の一日でもあるかのように毎日を生きている p382

我々はいくら大金を払おうとも、起こってしまった過去を変えることは不可能です。また、どのような智者であっても、未来に何が起こるか確実にわかる人などいません。そのようなどうしようもない事柄に思い悩ませ続けられるということは、人生の貴重な時間を無駄にしていることに他なりません。

過去のことは変えられません。また未来になにかあったとしても、そのときに対処すればいいのです。あなたが今生きているということは、これまでどうにかなってきたきたということ。そこは大いに自信を持っていい部分。

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悩みや不安にとらわれている人は、毎日を連続性として捉えるのではなく、一日一日の区切りとして、今日一日を意識して生活するようになるだけでも大きな変化が訪れるはずです。明日のことも昨日のことも考えない。今日限り。

私は一日一日をあるがままに生活し、明日への心配から生じる悩みを背負わない方法を学んだ(中略)なぜならそんあに恐れていることがらが実際に起こったとすれば、そのときにはそれに必要な力と知恵が必ず私に与えられることを経験によって知ったからだ p384

たとえば、仕事などの不安や悩みがある場合。それは明日も、そして未来永劫続くような錯覚に陥っているから不安となるのです。そんなことはわかりません、外的要因で変わる可能性もあれば、あなたの行動で変わることだってできるのです。

そのような未来への不安や悩みに思い煩わされず、とりあえず今日一日をしっかり生きてください。今日という一日。それは人生の中で今、この瞬間しかないのです。それを疎かにせず、今日の一日、そして今に意識をもってしっかりと生きれば、そこに悩みや不安が付け入る隙はないのです。

不安や悩みはそういう隙につけ込んでくるものです。「道は開ける」の中に「心の中から悩みを追い出すには」という項目がありますが、そこでは

忙しい状態でいること。悩みを抱えた人間は、絶望感にうち負けないために、身を粉にして活動しなければならない。

ともあります。

ここでいう仕事は、あまりにストレスをかけてくるクライアントや上司の元では推奨されるものではありません。自信がやりがいを持てる場合に限ります。ただ、私も先日仕事の悩み(クライアントとのやりとり)に付きまとわれたとき、ひたすら仕事に打ち込んでいたら気付けばその悩みや不安は解消していました。そのときの私の心情は「やらなければならいのであれば、思いっきりやってやる」という意気込み。自信が能動的な態度を持って臨んだことで、やりがいを覚えてこういう状態になったのだと思います。

もし仕事で積極的に打ち込むのが難しい場合は、趣味や家事に没頭してみるのも手。ひたすら今目の前のことに集中して過ごす。そこには悩みや不安がつけいる隙はないですし、それを抱えていたとしてもいつの間にか解消しているでしょう。

仕事のはなしのついでに、もう一つ「道は開ける」の前向きになれる名言を

こいつ(仕事)をやらなくては食っていけないのだぞ。やらなくてはならない以上ひとつ愉快にやろうではないか

客観的に物事を見ることで不安や悩みに向き合う

温かいイメージ

毎日毎日、一日区切りで生活することの重要性が「道を開ける」の冒頭にありましたが、それでも悩みや不安というのはふっと湧いてくるもの。

では実際に手元にある悩みや不安を解消するためには、何か手はないのか?「道は開ける」では客観的に捉えることの重要性を説いています。それに重要なのは、まず抱えている不安を書き出してみること。

心配事があれば書き出す。実際90%は起こらないことである p369

だいたい不安や悩みというのは、頭の中をぐるぐると回っているからこそ、しんどいしなかなか解消してくれないのです。ならば、一度紙に書き出して、目に見える形にする。

これは、現代の心理学の本を読んでも有効的な手段とされており、自分の不安や悩みを客観的に目にすることで、新たな発見や解決策を導きだせるのです。

この世の悩みの大半は、判断の根拠となる知識が十分でないのに、あえて判断を下そうとするから生じる。 p72

不安と思っていることの根拠が十分でないにもかかわらず、勝手な自分の思い込みによって事実のように勘違いしているってことないですか?頭の中で思い悩んでいるときはあたかも現実のように思っていても、書き出して客観的にみることで、いかにそれが根拠のないものであるかに気づくこともあります。

誰でも時間の許す限り、公平で客観的立場で事実を集めることに専念すれば、普通の場合、悩みなど知識の光によって蒸発してしまうだろう。 p73

主観による思い込みというのは恐ろしいもの。自分が自分を苦しめていることになるやもしれません。そんなときこそ悩みや不安を客観視し、たとえばそれが誰か第三者の悩みであるかのように見つめてみる。そうすれば、冷静にな知識の光によって、適切な認識と解決策を見出す可能性は高いのです。

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悩みや不安は何も外からだけやってくるのではありません。時には自分自身の捉え方、思い込みによって生じることも多いのです。得てしてそういうものの方が、解消するのが難しかったり。だからこそ、頭の中で反芻する主観にとらわれず一度紙に書き出して客観的に物事を見つめるということは、不安や悩みの解消に効果的なのです。

周囲の条件だけで、人間の幸福や不幸が決まるわけではない。私たちの感情を左右するのは周囲の条件に対する反応の仕方である。キリストは「天国はあなたがたの中にある」と説いた。これは地獄についても同様である。 p131

不安や悩みを抱え続けるのも、ある意味あなたの心持ち次第。泣いても人生、笑っても人生ならばどちらを選ぶか。物事に対して、どのように反応するかというのは、あなた次第なのです。「道を開ける」ではそういう反応に対しても、より人生をよく過ごせるための考え方や捉え方の叡智がたくさん書かれています。

不安や悩みの解消に役立つ本「道は開ける」

上記で記したことを基本として、他にも具体的に不安や悩みを解消するための心構えなど事例を交えて沢山紹介されている「道は開ける」。正直、各家庭に一冊はおいてほしいほどの名著です。

具体的な不安や悩みの解消法の項目もいいのですが、特に第8章の「私はいかにして悩みを克服したか」というところが素晴らしい。

31人の実話をもとに、どのような過酷な状況であっても、冷静さと知恵があれば不安や悩みに負けることはないのだと勇気を与えられました(第8章は各人の出来事を語るという構成で、一見読み飛ばしてしまいそうですがじっくりと読んでもらいたいです)。

不安や悩みに対する本というのは、毎年多く出ていますが、正直「道は開ける」が一冊あれば、十分だと思います。それぐらい、王道ともいえる普遍的知恵がつまっている。

特に、現代のような変化の多いストレス社会だからこそ、数年で廃れるようなハウトゥー系のものでなく、普遍的な事柄が描かれている本書をおすすめしたいです。

普段から悩みや不安の解消が苦手な方、ついつい色々と思い悩んでしまう癖がある方。そういう方にこそ、「道は開ける」の叡智に触れてほしいです。