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「ちびまる子ちゃん」町内のクリスマス会に見る、面白さ

原作のちびまる子ちゃん よく寝る本

本日も快眠を目指すため、寝る前読書にぴったりな本をおすすめします。

2018年8月15日。国民的アニメ「ちびまる子ちゃん」の作者で知られるさくらももこ先生が亡くなりました。

「ちびまる子ちゃん」、「コジコジ」、「神のちから」などの漫画をはじめ「もものかんずめ」、「さるのこしかけ」など優れたエッセイも多数残されました。

ちょうどちびまる子ちゃんがアニメ化されたのは平成元年だったと思います。その頃私は小学校低学年だったのですが、運動会の時に「踊るポンポコリン」を踊った記憶があります。うちだけでなく、あの年全国の保育園や小学校で採用されていたのではないでしょうか。

アニメのちびまる子ちゃんはサザエさんやドラえもんに並ぶ国民的アニメにまで成長しました。本当に偉大な漫画家さんが亡くなられたことをお悔やみ申し上げるとともに、ご冥福を願います。

さくらももこ先生の代表作「ちびまるこちゃん」について書いてみたいと思います。

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町内のクリスマス会から見える面白さ「ちびまる子ちゃん」

普通であることの面白さ。漫画とアニメの違い

正直、今放送されているアニメの「ちびまる子ちゃん」はあまり好きではありません。

それは原作の持つ、テイストや間が失われているように感じているからです(初期の頃のアニメは原作の持ち味を活かしていて好きですが)。

私にとっての原作の「ちびまる子ちゃん」の持つ魅力。それはあくまでも普通の小学生であるまる子の日常の中で生じるシニカルな笑いや小さな葛藤の抽出からくる面白さにあるからです。

ある1日のまる子の生活。ごくごく普通の1日であり、日常風景。そんな中で小学生の目線と大人の目線交互に織り交ぜながら、あの時代の小学生の生活の面白みを描き出しています。

今のアニメの「ちびまる子ちゃん」は各キャラクター付け(藤木は卑怯、山田はバカキャラ、永沢くんは嫌味など)が強すぎて、普通の生活にある面白みからはかけ離れています。台本があるのがありありと見える感じ。

私は原作の持つ、さらっとした中にある笑いや可笑し味が好きなので今のアニメの方向性は少し残念に思っています(これも好き好きなので、今のアニメが好きな人には申し訳ありません)。

面白回「まるちゃん 町内のクリスマス会に参加する」

町内イメージ

さらっとした可笑し味。それはお調子者の気があり、ちょっとわがままなまる子が普通に生活する中で起こる出来事と、それを一歩俯瞰でつっこむ大人目線(アニメでいうとキートン山田さんの声)。

私の好きな話で、「ちびまるこちゃん」の中でももっとも面白い話だと思うものに「まるちゃん 町内のクリスマス会に参加する」というものがあります。まる子とお姉ちゃんが町内のクリスマス会に行くというそのままの話。

友達同士のクリスマス会ならば楽しみもありましょうが頭に「町内」とつくところに、この話の肝があります。

楽しみでクリスマス会に行くというよりも、浮世の義理、町内の近所付き合いで行かねばしゃぁないといった風情。

友達同士交わす挨拶なんかも町内じみた、学校とは少し違う感じが意識される、独特の雰囲気が。

明らかに近所のおじさんが(ノリノリで)扮装したサンタに、冷めつつもお義理で付き合わざるをえない子供ながらの忖度。

そして皆に配られる、クリスマスとは程遠い、町内会じみたプレゼント。

今ではこういう町内のクリスマス会というものはないのかもしれませんが、私の小さい頃は七夕会とかそういうのでありました。

あの時、感じていたやや冷めた目線や「町内」というものに漠然と感じていた感覚をこの作品では見事に表現してくれています。そしてそれに対する大人目線のツッコミが的確で、そういうところも面白い。

あくまで日常の一ページを切り取っており、派手さはないものの、細かなところでさらっとした可笑し味が詰め込まれてるおすすめの面白い話。

学校とは違った、「町内」というコミュニティの意識、その振る舞い。「まるちゃん 町内のクリスマス会に参加する」は地域で成長していくってこんな感覚だったなっていうのが面白くもセンチメンタルに思い出される大好きな話です(参考:サザエさんの初期アニメが想像を超えたブラックユーモアだった件)。

ちびまるこちゃんの面白い話は日常から生まれる

一方「ちびまる子ちゃん」はさくらももこ先生が体験したであろう日常をほとんど脚色なしにポンと見せてくれている感じが良いのです。そういう話こそが面白いのです。

もちろん話の中に創造力、脚本性は込められているはずですが、それを感じさせない良さがある。

だからこそさらっと読めるんだけど、どんな読者にもひっかかる、普遍的に皆が体験してきたような何かを感じさせるのです。

まる子の生活は、私たちが小さい頃経験した感覚がストレートに投影されたようなもの。多くの人が普通に暮らしていた日常がそこにある。

そしてそれと同時に、当時を懐かしみつつもシニカルな目線で観ている読者の視点(ツッコミ)も上手い具合に漫画に反映されているように感じます。

子供の頃と大人の今を行き来するコントラストの面白さこそが「ちびまる子ちゃん」の話の魅力かと思います。

寝る前の読書に「ちびまる子ちゃん」を

基本的に原作の「ちびまる子ちゃん」には劇的なことは起こりません。日常、普通の生活をベースとした話がほとんどです。

だからこそ、寝る前に安心して読める本でもあります。読んでいて、ほっと笑える面白さ。

さらりとした普通の日常の中にある味わい。寝る前に良い気持ちにしてくれる味わい。

漫画やエッセイ、今一度さくらももこ先生の作品の魅力に触れてみませんか。

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