ネットで快眠法を検索していくと様々なテクニックがでてきます。
お金がかかるグッズを使うものから、無料のアプリなどをダウンロードして使うもの、身の回りのグッズでできるもの。そして自分の身ひとつでできるものです。
身ひとつでできる快眠法はお金も手間もかからない点が良いのですが、その多くがけっこうプロセスを踏まなければいけない場合があります。
例えば寝る前の快眠ストレッチなどを見かけますが、覚えるまでにちょっと面倒くささを感じることも。
そんな中で、身ひとつでできてすぐに覚えられる、超簡単な478呼吸法をご紹介します。
吸って吐くだけで眠れる快眠法?478呼吸法
478呼吸法のやり方
478呼吸法とはアメリカにあるアリゾナ州立大学のアンドルー・ワイル( Andrew Weil)博士が提唱する呼吸法で快眠に効果的といわれています。
博士は薬用植物の世界的権威であり、自然治癒に関する書籍なども多く書かれており、アメリカにおいてベストセラーとなっているそうです。
478呼吸法はものすごく簡単にいえば、吸って吐いてを繰り返してリラックスするという単純なもの。
【478呼吸法のやり方】
1:まずは4秒間鼻から息を吸う。
2:次に7秒間呼吸を止める。
3:最後に8秒間口から息を吐く(吐ききる)。
とこれだけです。これをだいたい3セット行います。
478呼吸法で自律神経にアプローチ
私の場合は、布団に横になってすぐに眠れる体制を整えて478呼吸法を行います。
よくこの4呼吸法を紹介する記事では「1分で眠れる!」と銘打たれていますが、私の経験ではさすがに1分では眠れませんね。
ただ、これを3セットするとかなりリラックスできているのは実感としてあります。ある程度快眠に効果もあるかと。
この478呼吸法、副交感神経を優位にさせ、自律神経のバランスを整えてくれる効果があるのだとか。
「息を吐く」が自律神経を整えるポイント
自律神経を整えてリラックスすることを考えた時、息を吸う時間よりも吐く時間が2倍あるのがポイントですね。人は息を吐くときに、副交感神経の働きが優位になります。
478呼吸法であるように十分に深い呼吸をしつつ、吐くに長い時間を持たせ、副交感神経を優位にして自律神経のバランスを整えるというのはリラックス効果を得る理にかなった方法だと思います。
適度にゆっくり深く呼吸ができる時間の配分が4秒7秒8秒なのでしょう。これ以上配分が短いと浅い呼吸だし、長いと呼吸に意識しすぎて少し自律神経が緊張状態になってリラックス効果が得られないかもしれません。
布団に入った時に、日中の緊張状態が残っている場合において、478呼吸法は割とリラックスに即効性があるので快眠のためにもおすすめです。いつもよりも眠りやすくなることが期待できます。
たかが呼吸法、されど呼吸法
瞑想などをやっているとわかりますが、呼吸って普段当たり前にしているようできちんとできていなかったりするんですよね(5分の瞑想を習慣にすると毎日がガラリと変わった話)。
意識して呼吸すると、普段自分がいかに浅い呼吸ですごしているかがわかります。
そもそも緊張している時は浅い呼吸、リラックスしている時は深い呼吸という状態になっているのです。逆を言えば深い呼吸をすればリラックス状態に持っていけるということにもつながります(自律神経系にも作用しているのでしょう)。
現代に生きる我々はデスクワークが多く猫背気味な生活となっており、自然と呼吸が浅くなりがちです。
デスクワーク中にふと自分の呼吸に意識を向けてみましょう。呼吸がかなり浅かったり、止まり気味になっていることに気づくはずです。
試しに猫背状態と胸を開いた状態で呼吸をしてみると、呼吸量の違いに気づくはずです。
478呼吸法をやってみると、お腹や胸を膨らませて十分に息を吸い込むと体の状態、特に感覚面の変化に気づくでしょう。
浅い呼吸に比べ、深い呼吸は落ち着きの面などで大きな変化が得られます。昔から落ち着きたいときには深呼吸しろという教えは馬鹿にできない重要なことです。
呼吸に意識するだけ。気軽に始められる快眠法
478呼吸法の魅力的な点は、あらかじめ吸う、止める、吐くの配分を決めてくれているところにあります。
いくらゆっくり深く呼吸して、特に吐く時間を長くしましょうといわれても普通の人にはどれぐらいの時間続ければいいのかわからないもの。
呼吸に一生懸命になりすぎて、それによって体に緊張状態を作って眠れなくなってしまっては元も子もありません。
478という数字ならば簡単に覚えられるし、気軽な気持ちで始められる快眠法というところに魅力を感じます(何よりすぐ眠れるというキャッチフレーズがいい)。
誰でもできるものですし、いつもよりもちょっと呼吸を意識するだけで睡眠にアプローチできるという点がいいなと思いました(生産的な1日を送るために「睡眠の10-3-2-1ルール」)。
私なりに感じた478呼吸法のポイント
478呼吸法は簡単にできる快眠法ですし、特にポイントというものはありませんが、あえて言えば気楽にやるというところでしょうか。
たとえば、頭の中で呼吸をカウントする時には時計のように正確な秒数で数えようと力まずに、大体でいいのです。
自分の心地よいリズムで秒数をカウントしたほうが、正確さを求めるよりはリラックス効果が高いように感じます。
それと478呼吸法を3セットやっても全然眠気がこなくても「まぁ良いか」というぐらいに捉えることです(大人が眠くなる物語「眠れなくても、まぁいいか」【朗読付き】)。
さすがにすぐ眠れるという強烈な効果はないまでも、人体に備わった自然なリラックス効果を引き出すという点ではおすすめできる呼吸法です。
眠くならないから何度も何度も繰り返すというよりも、478呼吸法をやって少しでもリラックスできてたら儲け物というぐらいの感覚で。
少ししてまだ眠くならなかったらもう一回やってみてもいいし、しなくてもいいぐらいの気楽さで導入していただければと思います。
478呼吸法はお金がかからず、今日から、今から始められる快眠法ですのでものは試し程度に始められてはいかがでしょうか。