ところでみなさん、猫派ですか?犬派ですか?
わたしは断然猫派。昔、うちのばあちゃんが猫を飼っており、小さい頃から猫に親しんできました(ばあちゃんの飼う猫の名前はなぜか代々「ちび」でした)。
ツイッターとか見ていると様々な動物の写真や動画が流れてきますが、特に猫が癒されます。
うちの近所でも猫飼っている人いますが、基本そのへんをぶらぶらしている感じがいいのかもしれません。自由人(?)的な。
もふもふとしていて、人と適度な距離をとりつつ身近な存在でもある猫。
そんな猫と人の暮らしがうまいことマッチした写真集「猫島ありのまま」の紹介です。
「猫島ありのまま」湯島に生きる人と猫に癒される写真集
猫の楽園、上天草市の湯島
「猫島ありのまま」で舞台となっているのは有明海に浮かぶ離島、熊本県上天草市大矢野町の湯島です。
本書の冒頭には天草・島原の乱において、天草四郎らが決起に先立ち作戦会議をこの島で行ったとの言い伝えもあり、「談合島」の別名もあるのだとか。
写真を見る限り、風光明媚な湯島。人口が300人に対し猫が200匹という比率で、まさに猫島といった感じ。
島には港があり、斜面に沿って家々が立っていて坂道が多い、おじいちゃんおばあちゃんが元気、猫と人間が身近に暮らしているという環境みたいです。
「癒しのネコツーリズム」といった感じで観光客を呼び寄せているみたいですね。猫好きの人は多いですし、結構効果があるのでは。
そのへんにいる猫の写真集
「猫島ありのまま」に掲載されている猫たちは、血統証つきとかモデル猫とかとはまるでかけはなれた、いかにもその辺にいる猫といった子たちの写真集。
町をあるいていたら、ブロック塀の上や、路地裏なんかでごろごろしている一般的な猫。ふだんなじみのある猫。でもそんな猫こそ可愛い。
猫島で暮らす猫たちの写真を、タイトル通りありのままの感じで収められています。
島に200匹も猫がいれば、ありとあらゆる場所でシャッターチャンスがあるのでしょう。
特に、狙った感じでもなく、ごくごく自然な感じの、普通に可愛い猫の様子が四季にわたって収められています。
猫と湯島の人々との写真
この写真集のいいところは、猫だけでなく湯島の人々の暮らしとともに収められているところです。
猫と湯島の人々がどのような感じで日々を送っているのかという様子がわかります。生活の中に猫がうまいこと溶け込んでいるのです。
大人も、子供も、漁師さんも、おじいちゃんおばあちゃんも。常にそばに猫がいて、かといって過干渉なわけでなく寄り添って暮らしている感じが伝わってきます。
特に意外だったのが湯島の漁師さんと猫たちの関係。魚を扱う漁師さんからすると猫は敬遠するものかと思っていましたが、そういう感じでもなく、あまった魚をあげたりとうまいことやっているようです。こういう風に人と猫がうまくやっているのも、猫島といわれる所以でしょう。
猫がおじいちゃんおばあちゃんを元気にする
猫好きにとっては羨ましいような光景が続きますが、文章を読んでいると島ならではの問題なども。
島内に介護施設がなく、要介護3以上の人は島外へ移らなければならいのだとか。
一軒だけ診療所もあるようですが、そこでも医療などに限界があり、離島で暮らす人々の厳しさ、高齢化問題などが垣間見えます。
そういう現状はあるのでしょうが、「猫島ありのまま」に写っているおじいちゃんおばあちゃんは誰もがいい笑顔。
きっと可愛い猫たちとふれあうことで、癒されたり、ハリのある暮らしを送られているのでしょう。
高齢化問題は厳しい現実としてあります。そんな中でも島での猫たちとの暮らしで元気を保ちながら、いつまでもお元気でいて欲しいと思ってしまいます。
私の住んでいる地域でも、高齢化問題は進んでいますが、元気なご老人たちはそのまちの素晴らしい景色にもなっています。
湯島の光景も猫だけなく、島民やこのような元気なおじいちゃんおばあちゃんの姿あってこその魅力といえるでしょう。
寝る前に猫の写真集を見て癒される
以前紹介した「BRUTUS Casa美しい暮らしをつくる本」の中で、「眠る前にめくる図鑑」という記事がありました。
寝る前に宇宙や古代の遺跡など壮大なイメージが詰まった図鑑をながめることで、その世界に思いをはせ、働きすぎた脳や心がリセットされていくというもの。
文字を読むのが疲れたという人でも、写真などを眺めるのであれば比較的楽にできるでしょう。
「猫島ありのまま」は図鑑とは違いますが、可愛い猫がたくさん写っている写真集。
猫だけでなく、ゆったりとした湯島の暮らし、人と猫とのふれあいを眺めていると、しみじみと癒される一冊。
余談ですが、この前友人の家に集まった時、そこでは猫を飼っていました。
私たちがワイワイやっている中で、平気で座布団の上ですやすやと居眠りする猫。それを眺めながら、誰ともなく「猫になりたい」という声が聞こえてきました(日頃仕事で疲れている人ほどその傾向が)。
このような猫の勝手気ままながらも気楽な感じに憧れと癒しを見出すのでしょうね。
例えばツイッターやインスタグラムなどで猫の写真や動画を見つめるのもいいのですが、寝る前にスマホやタブレットなどブルーライトを強く照射するデバイスを見るのはおすすめできません(脳が覚醒状態になってしまいます。ブルーライトに関する詳しい記事はこちら→寝る前読書にKindle Paperwhiteをオススメする理由)。
読書灯など比較的ゆるやかな明るさの元で、猫たちの元気で自由気まま、のんびりした写真を見て日中に疲れた脳や心をリセットさせる。
心が癒された気持ちで眠ると、いつもより快眠の期待度があがるので、猫好きの人には枕元に置いておいて欲しい一冊です。