先日ニュース記事で、10代の読書習慣に関する記事を見つけました。
これによると読書離れは進んでいるようです。しかし、その分読書の重要性自体は認知されているよう。
小学生の方が本を読んでいるようですが、なぜか高校生になるとその率は下がっています。これは習慣化されていないのが問題ではないでしょうか。
もしかしたら、学校の課題なので本を読むことから、小学生の読書率の底上げがあるのかも。でもそれって本当の読書習慣とは別の、あくまで学校の授業の話。
成長してもずっと続く、習慣としての読書に必要なものは何か。そのために必要な4つの方法を記します。
小学生の読書習慣を作るために必要な4つの方法
1.積極的に図書館や本屋に足を運ぶ
おそらく、この記事を読まれている方は実際に小学生ではないと思います。小学生の子を持つ親御さんや先生などでしょう。
「自分の子供に読書習慣をつけて欲しい」、「生徒たちに読解力をつけて欲しい」などの希望があるからこそ、小学生のうちからの読書習慣を願うのではないでしょうか。
もし自分の小学生のお子さんや生徒さんに、読書習慣を望むのならばまずは積極的に図書館や本屋さんに一緒に足を運んであげてください。
スーパーに買い物に行くかのごとく、図書館や本屋さんに足を運ぶ。そこには壁一面の本が。普段読書習慣の無い子は、そもそもどんな本があるかさえ知りません。しかし、図書館や本屋に足を運べば、自分が今まで気づかなかった、興味をそそられる本が見つかるかもしれません(スポーツなど体を動かすのが好きな子は、好きな選手の本などに興味をひくでしょう)。
本に囲まれた環境を身近にすることから小学生の読書習慣の第一歩は始まります。最近本や雑誌はアマゾンばかりという人いませんか?実店舗には、ウェブ空間にはない情報量の良さがありますよ。
2.とにかく身の回りに本のある生活を送る
図書館や本屋さんに足を運ぶようになったなら、積極的に借りたり買ったりしましょう。
特に図書館などでは無料で本を借りれるので、興味を引いたものから片っ端に借りるようにしてもいいと思います。地域にもよりますが、小学生でも図書カードは作れるはずなので、ぜひ作ってあげましょう。
買ったり借りたりした本。それを絶対に読まなければいけないというわけではありません。積ん読でもいいのです。
読書初心者の人の中には「本って最初から最後まで読まなきゃなぁ」と気が重くなる人もいるはず。いや、そんなことは無いと強く言いたい!
興味を持った部分をぱらぱら読み、最初の部分だけ、最後の部分だけでもいいのです。一冊読んで、その内容の数パーセントでも頭の中に残っていれば上出来なのですから。部分読みでも全然オッケー!
是非小学生のお子さんに「全部読めなくても大丈夫だよ。面白そうだな、楽しそうだなって思った本を手に取ってごらん!」と勧めてあげてください。表紙の絵が気に入ったとかの理由でも大丈夫です。
それら、買った、借りた本が家の、身の回りにあるという環境が大切。興味を持ったらぱらぱらめくれる距離にあることが読書習慣には大切なのです。
現代ではテレビにスマホ、ゲームなど様々な誘惑が身近に潜んでいます。もちろんそれらも楽しいし、否定はしません。しかし身近に本を置いておくと「読書も楽しい」という選択が加わるのです。
小学生の読書習慣のためにも、是非身の回りに本のある生活を送ってみてください。
3.漫画やラノベを否定しない
私の小さい頃などはまだまだ漫画やラノベを否定する傾向にありました。
「漫画ばかり読んでないで!」とか「そんな(ラノベ)の読んでも読書にならない」とかです。最近ではさすがにそこまでひどいことは無いと思いますが、そういう感覚を持つ大人も少なからずいるのではないでしょうか。
別に漫画やラノベを読んだっていいじゃありませんか。それも立派な読書です。本というコンテンツを楽しむことには変わりありません。
そもそも読書習慣の無い小学生は、漫画やラノベだって読むことはないでしょう。そんな子供たちが初めて興味を持った作品を漫画だからとかラノベだからとかで否定しちゃったら、より読書嫌いになっちゃいます。
読書習慣を身につけるためには、どんな本にも触れさせることが大事。漫画だってラノベだって、その他の本だって、あらゆる本のジャンルへとリンクしていくものなのです。そのリンクで知識の幅を広げていくことこそが読書習慣の醍醐味。
リンクのファーストステップを否定しては、その先へと続く広大な知の世界へのチャンスも閉じちゃいますよ。むしろ小学生にこそ積極的に漫画やラノベを推奨したっていいと感じます。
4.そもそも親が読書習慣を持つ
「うちの小学生の子供に読書習慣つけて欲しい」、「私の生徒たちに読書習慣があれば」という親御さんや先生方。そもそもあなたに読書習慣はありますか?
親に読書習慣があれば、自然身の回りに本がある生活になります。そういう空間で育った子供は、自然と本への興味を抱く確率は高い。
私もそうですし、読書好きの友人たちもそうですが、親に読書習慣があったという人が多いです。
親の本棚にある作品に興味を持ち、ちょっと背伸びして読んでみたって経験のある人もちらほら。「子供は親の背を見て育つ」といいますがまさにそれ。
親が読書習慣が無いのに、子供にだけ「本を読みなさい」というのもなかなか難しい話です。むろん先生だってそう。自分が読書しないのに生徒たちに強要しても、誰が従うもんですが。先生が読書の面白さを知っているからこそ、生徒を図書室や図書館に連れてっていった時に「君にはこういう本をおすすめするよ!」というコミュニケーションが生まれるのです。
大人の背中を見ることこそが、小学生が読書習慣を身につけるための一番の王道ではないでしょうか。
むろん今読書習慣の無いという親御さんもいると思います。それだっていいのです。お子さんと一緒に本を選び、読書を習慣化する大チャンスじゃないですか。小学生だって、大人だって読書習慣を身につければ、いくつになったって新たな世界の扉はひらきます。
今回は小学生の読書習慣を身につけるための方法を書きましたが、これは保育園児だって、中高生にだって当てはまることです。
まずは本のある環境を、どんな本でも否定しない、親が本に興味を持つことで、子供達が読書習慣を身につける確率はうんと高まるでしょう。
勉強とか賢くなるとか、そういうかしこまった感じではなく、楽しみとしての読書習慣を。一人でも身につきますように。