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コロナ恐慌に備える本「14歳からの世界恐慌入門」

読書録

コロナ。数ヶ月前は想像もしなかった事態に、世界は陥っています。ゾンビ映画やパニック映画のような事態が実際に起こり、街中から人がいなくなることが現実に起こりうるなんて思ってもいませんでした。

コロナ感染の拡大も心配ですが、同じぐらい心配なことに経済の先行きがあります。世界的に外出禁止の流れがあり、飲食業、観光業、エンターテイメント業界をはじめ、軒並み大ダメージ。私も、観光客向けのお土産物デザインもしているので、今年度の売り上げにはかなり不安がつきまとっています。世界的にコロナ恐慌ともいうべき流れへと向かっている感じに。

そんな時、この不安を少しでも乗り越えるために手に取ったのが「45分でわかる14歳からの世界恐慌入門」。

かつて、世界は世界恐慌というものを体験し、全世界で経済の壊滅的なダメージを負いながらも復活を遂げた経験があります。

歴史的に見て、かつての世界恐慌はなぜ起こったのか、どのような対応が取られたのか、そしてどのように回復していったのかを学ぶことで、少しでも今の時代に活かせることがあります。

こんな、世界的なピンチの時こそ、書籍の、歴史の、先人の知恵を借りる時。本書は非常にわかりやすい内容だったので、経済のことが苦手な初心者の方や、中高生の方にもおすすめの一冊です。

過去の人々の経験と解決策から、コロナ恐慌に備える知恵を得ませんか。

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コロナ恐慌に備えるために歴史から学ぶ「45分でわかる14歳からの世界恐慌入門」

池上彰さんの分かりやすい恐慌入門書

本書「45分でわかる14歳からの世界恐慌」(以下「14歳からの世界恐慌」)の著者は、テレビでもおなじみの池上彰さん。

池上さんといえば、世界のニュースや事件、情勢を非常にわかりやすく解説してくれることでも知られています。

世界情勢や経済のことでわからないことがあっても、池上さんの解説だとすっと理解できるのが魅力。

「14歳からの世界恐慌」も、経済の初心者であったり、難しい本が苦手な方などにもわかりやすい内容で構成されています(私も経済のことはよくわかっていませんでしたが、本書はかなり理解しやすかったです)。

様々なことが詳しく書かれている専門書とは違いますが、かつての世界恐慌の大まかな流れを把握するにも最適の本だといえるでしょう。

1929年の世界恐慌には何が起こったか

家

1929年のブラックマンデーを皮切りに起こった世界恐慌。そもそもなぜ起こったのかといえば、アメリカの過剰な景気上昇やバブル、それに伴う各種工業製品などの過剰生産などが下地にあったようです。

景気上昇によるインフレを懸念してFRBアメリカ中央銀行は金利の引き上げに踏み切る(金利が上がると、消費や経営への投資が引き下がるようです)。しかし、工業製品の過剰生産で、そもそも作っても売れなくなってきはじめていたところに、消費の低下を起こす金利の引き上げを行ったことが、世界金融恐慌の萌芽だったようです。

そして1929年のブラックマンデー。株価の大暴落。直接的な原因は今も不明のようですが、これにより、アメリカだけでなく連鎖的に世界への不景気が広がり、世界恐慌が起こったそう。

当時のアメリカは加熱過剰な株ブームで「こんな上昇気配はいつまでも続くはずがない、そろそろおわるんじゃないか?」という不安感も株価暴落につながったよう。

現在のコロナショックによる株価暴落も、実体経済への影響よりも先行きへの不安感から起こっています。不安が不安を呼び、株価が下がって投資も含めた資金の循環が滞り、経済すべてに悪影響を及ぼす。この辺りもかつての世界恐慌と、現在のコロナショックと同じような状況が見受けられます。

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「和牛商品券」と同じような失敗をやらかした世界恐慌時のアメリカ!「スムート・ホーレイ関税法」

百姓貴族のイメージ

現在日本政府が経済や生活の悪化に対する様々な補助や対策に乗り出していますが、そのことごとくが失敗に終わっていますね。マスク2枚配給なんて唖然としかしませんでしたよ。「国民の皆様の不安を減らすため」と言っていましたが、そんなことしかできないのかと、より不安が高まったぐらい。

そんな中で、「和牛商品券」というアイディアも出てきました。和牛商品券を配布して、国産牛の消費拡大に努めようというもの。これも、世間からは非難轟々。結局ボツとなりそうですが、世界恐慌時のアメリカでもこれと同じようなことがあったようです。

それは「スムート・ホーレイ関税法」というもので、簡単にいえば、ヨーロッパなどの安い農作物に高い関税をかけて、輸入品を買わずにアメリカのものを買ってもらうようにしようとしたもの。

関税を高くすれば、必然輸入品は高くなるので、アメリカ国内の農作物が売れると踏んで発令されたのが「スムート・ホーレイ関税法」です。

しかし、これはアメリカ国内の経済学者から「世界貿易が縮小する」との反対声明が出たり、ヨーロッパから報復関税措置を取られ、アメリカ製品が海外で売れなくなったりと散々な結果におわったそうです。

和牛だけではここまでの大事には発展しないかもしれませんが、実際に行っていれば何が起こっていたかはわかりませんね(アメリカとかが「うちの牛肉が売れなくなる!」と何か軋轢が生まれたかもしれません)。

この辺のことだけでも、かつて世界恐慌で起こった歴史的な出来事から学ぶ価値はたくさんにあります(参考:仕事に活かす読書とは?いろいろなジャンルの本を読むメリット)。

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歴史からコロナ恐慌への対応策や解決策を学ぶ

立ち上がるイメージ。

「14歳からの世界恐慌」にはこのほかにも、世界恐慌時のフーバー政権が行った失策(「景気への楽観」、「政府の不介入」、「増税を行う」、「国債を発行しない」など)やその後任のルーズベルト大統領が行ったニューディール政策でどのように経済が復活していったのかなどがわかりやすく書かれています。

もちろん、1930年代と現在とでは情勢もシステムも全く違いますが、先人が犯した失敗によって何が起こったかなどを把握すれば、現在でもそれを回避する手立てにはなるかと。

政治経済のことなので、私たちが直接法律や経済政策を行うというわけではありませんが「歴史から見ても、それは明らかに失敗するだろう!」ということには反対の声を上げることはできます。そういう声って、歴史的な事実を学んでいなければわからないですからね。

現在コロナショックで、日本の経済も消費も落ちに落ちていますが、世界恐慌時の日本も例外ではありません。そんな中、当時の大蔵大臣であった高橋是清(「いだてん」ではショーケンが演じてましたね、格好よかった!)の言葉が「14歳からの世界恐慌」にあったので、紹介させてもらいます。

一年に五万円の生活をする余力のある人が、倹約して三万円で生活して後の二万円を貯蓄すれば、その人にとっては二万円増えるからいいことだが、国の経済から見るとその二万円ぶんだけものが売れなくなっていることになる。だから五万円使うゆとりのある人は、どうぞその五万円を使ってください。

待合で芸者を読んでどんちゃん騒ぎをして飲み食いをするというのは、不景気の時代、不謹慎に見られるかもしれないけれども、ものをいっぱい買って食べれば、それだけ農産物も売れ、さまざまなものが売れるから景気は良くなっていく。だからどんちゃん騒ぎをしてください。

今はコロナ感染の恐れがあるので、なかなか外にも出られないし、買い物も宴会も旅行もできない状況にあるので、上記のことはすぐにできるものではありません。しかし、コロナショック収束して、晴れて外出を楽しめるようになった時は、どうぞこれらの言葉を思い出してください。

これからしばらく確実に景気は冷え込みます。しかし、それを回復できるかどうかは、政府だけでなく、我々一人一人が経済にどう貢献していくかが大事かだと思います。

それらのきっかけになるためにも、「14歳からの世界恐慌」を読んで、歴史から対応や対策、心構えなどを学んでみてはいかがでしょうか(参考:あえて寝る前に読みたい歴史小説「関ヶ原」)。

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寝る前読書のススメ!リラックスして熟睡生活