最近ニュースで話題となった読解力の低下問題。
読書離れが要因とも言われています。では、読書によってまずは何を鍛えればいいのかを解説したいと思います。
読解力と読書の関係性。まずはボキャブラリーを増やしては?
読解力の低下が危惧されている
最近、テレビのニュースなどでも日本の若者の読解力低下が叫ばれているのをよく見かけます。
国際学習到達度調査(PISA)で発表された結果によると、日本の高校生の読解力はOECD加盟国中18位。
「なんだ、低いことないじゃん!」って見えるかもしれませんが、2012年の調査では4位だったそう。この7年間で14位もランクを下げたというのは、かなり由々しき問題。
もちろん、他の国々の若者の読解力が高まってきたという見方もできますが、それだけでなく日本の若者の読解力が低下してきたことが大きな要因でしょう。
この7年間でスマホ文化が普及しました。スマホを利用する時間が増えた分だけ、若者の読書量が減ったと言われています。そうした読書離れが、読解力低下につながっているのではないかと考えられています。
上記の記事でも、読書習慣のある子供の方が、総合的に読解力ポイントが高いという結果がでているよう。
若者だけ?大人の読解力にも怪しいものが
この読解力の低下って若者だけでしょうか?そんなことはないと思っています。
先日「ワイドナショー」でこの読解力問題が取り上げられていた時のこと。
例題が出されて、出演者が答えたのですが、のきなみ間違っていました。まっちゃんが不正解を出すというのはまだなんとなくわかるのですが、古舘伊知郎さんまでが不正解。あんなに賢そうな人ななのに!
もしかしたら、私たちも様々な文章などをわかっているつもりで読んでいても、その実なんもわかっていないなんてことがあるのかもしれません。
ちなみにその問題とは
問 アミラーゼという酵素はグルコースがつながってできたデンプンを分解するが、同じグルコースからできていても、形が違うセルロースは分解できない。
セルロースは( )と形が違う。
( )に入るのはどれか。
A デンプン
B アミラーゼ
C グルコース
D 酵素
というものです(この文章を読み解くことが出来ますか? – 読解力テストより)。
みなさんよかったら考えてみてください(答えはブログの最後に記載しております)。
読解力に必要なボキャブラリーが足りていない
読解力を高めるには、様々な要素が必要になってくるかと思います。そして、それらを鍛えるには読書習慣が有効なのはたしかなことでしょう。
その中でも何が読解力に必要なのかなと考えた時、ボキャブラリー(語彙)を増やすことがまず大切なのではないかと感じました。
最近若い子と話をする時、全体的にボキャブラリーが少ないなと感じることが多々有ります(もちろん、豊富な子もいるのですが)。
ボキャブラリーが少ないと、どう読解力に影響するのか。
物事を読み解くには、そこで使われている言葉や単語の意味を知っているということが必要となってきます。ボキャブラリーが少ないと、そこにある言葉や単語の意味がわからないので、そもそも読み解くことができないという状態に陥ってしまうのです。
ボキャブラリーだけではなく、複合的な要素によって読解力が形成されていくのですが、まずは基礎となる言葉や単語の知識を増やすことが大切でしょう。
読解力を高めるには読書習慣でボキャブラリーを増やす
そうしたボキャブラリーを増やすためには、何より読書習慣が役立つと考えられます。
本を読むということは、それだけ様々な言葉や単語に触れるということ。私にも経験がありますが、知らない言葉などに出会った時はその都度調べて、新たな知識を増やすこともあります。
そうした読書習慣によって、まずは徐々にボキャブラリーを増やしていく。そうすれば、新たな文章に出会った時にも、そこに書かれている言葉や単語の意味を十分に理解でき、何が書かれているか読み解く確率が上がっていくことでしょう。また、読書習慣を続けることで、文章の構造や論理的理解力も増えていくにちがいありません。
読解力は、何も本を読む時だけではなくて、社会の様々な部分で必要となってくるもの。読解力がないばかりに、トラブルとなったという例も多々有ります。
読解力を高めるために。まずは、読書習慣からはじめて、そしてボキャブラリーを増やすことから始めてはいかがでしょうか。
ちなみに、先述の読解力問題の答えはAのデンプンでした。