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子供向け?新しいスパイダーマンの感想を語る

先日観た「スパイダーマン ファー・フロム・ホーム」はこれまで見てきたアベンジャーズ系の映画とは結構毛色が違っていました。

どうもノリが軽い。一見子供向けのような作品ですが、ちゃちいわけではなくしっかりと面白い。

そんな新しいスパイダーマンの魅力や面白さを綴ります(※途中少しネタバレあります)。

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「スパイダーマン ファー・フロム・ホーム」は子供向け?その感想を語ります

「スパイダーマン ファー・フロム・ホーム」を観ました

映画『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』予告(6.28世界最速公開)

2019年に公開された「アベンジャーズ エンドゲーム」。これまでのマーベル映画の集大成ともいうべき作品で、一応のマーベルクロスオーバーは一区切りを迎えたわけです。

私もアメコミヒーロー系映画が好きなので、ずっと追いかけてきましたが、エンドゲームで主要なキャラたちがいなくなってしまったのは悲しいところでした。

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そんな中で、新たなマーベル時代を切り開く映画が「スパイダーマン ファー・フロム・ホーム」。「アベンジャーズ エンドゲーム」後の世界を描いた、スパイダーマンが主役の映画です。

ファー・フロム・ホームはエンドゲームでのいわゆる指ぱっちんで、全人類の半分が消滅するという危機から回復した後の世界。

消滅していた人たちは、消えていたあいだじゅう歳をとっておらず、学校教育現場でややこしい事態が起こっているという妙にコミカルなところからスタートします。

今まで映画化されたスパイダーマンと比べてノリが違う

スタートからしてそうですが、全体的にノリが軽いです。これまで映画化された「スパイダーマン(トビーマグワイアver)」や「アメージングスパイダーマン」とは違うノリ。

全二作は、映像作りとかもちょっと重々しい感じがあるし、スパイダーマンことピーターパーカーの孤独、ベンおじさんの死、老齢のメイおばさんとの関係、MJとの恋愛関係などもがっちり描いていました。

しかし新しいスパイダーマンは、前作の「スパイダーマン ホームカミング」はその辺のことに重きを置いていません。ベンおじさんの死についても描かれていませんし、メイおばさんも若々しいです。今作では、メイおばさんと元トニースタークの運転手ハッピーホーガン(演じているジョンファブローさんは、アイアンマンの監督でもあります)との恋愛模様も?とにかくノリが軽い。

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どちらかといえば「高校生活を楽しみつつも、スパイダーマンの活動もしなくちゃいけなくて戸惑っちゃう」ぐらいの感じ。悲壮感や使命感などあまり強調されていません。

それよりも高校生等身大のヒーローとしての日々の生活、恋愛模様、素直な戸惑い、先輩ヒーローへの憧れなどが主題となっているように感じました。

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多くの人種を見据えたキャスト

新しいスパイダーマンは、他のマーベル作品と比べても、大きく子供向けに舵を切っているように感じます。これはアベンジャーズ系の作品がディズニー傘下になったことも影響しているのでしょう。

アベンジャーズ系のマーベル作品の中でも、主人公が十代の子供というスパイダーマンが一番子供をターゲットにした作品にしやすかったからだと思います。

スパイダーマンは世界中で人気があり、当然様々な国籍、人種の子達が目にします。なので、新しいスパイダーマンのキャストは様々な人種で構成。

ピーターの親友はアジア人だし、憧れのMJ(今までの作品はメリージェンでしたが、新スパイダーマンではミッシェル)は黒人系(ゼンデイヤ)、意地悪を仕掛けてくる男の子はインド系っぽいし、他の同級生を見渡しても様々な人種や宗教感がみてとれます。

世界各国でスパイダーマンを観た子供たちが、自然とピーターパーカーのクラスに感情移入しやすくなりますね。これまでの映画だと白人、黒人がメインのキャストで描かれるものが多かったですが、多くの人種にスポットがあたるのはいいことだと思います。

ファー・フロム・ホームでは修学旅行みたいなのに行く設定ですが、みんなクラス中は良さそう。多くの人種の子供たちが仲良く学生生活を送っているというシーンはアメリカ的ですし、ディズニーが世界に発信したいことでもあるなと見て取れました。

子供向けを意識した展開

「スパイダーマン ファー・フロム・ホーム」はピーターたちのクラスがヨーロッパに修学旅行へ行くというストーリーです。

そこで繰り広げられる、高校生ならではのノリ、恋愛模様、修学旅行を楽しみたいんだけどフューリー長官に呼び出されたりして敵と戦わなければいけない葛藤などなど。全体的に感じる、学生生活間。

全体を通して、観客のターゲットを子供に絞っているなといった感がありますね。一見、大人がみると馬鹿馬鹿しく感じる子供向けなノリも。でも、変に重々しいテーマや展開を持ってくるよりも、こういう始終軽いノリで貫いた方が、子供受けはしやすいと思います(ちなみに私は大人ですが、このノリがっつり楽しめました)。

新しいスパイダーマンで、十代など子供層の心をがっつりと捕まえる。彼らが成長していく中で、スパイダーマンやその他ヒーロー作品をクロスオーバーさせまくって、アベンジャーズ系マーベル作品の深みへどっぷりとはまらせる。マーベルユニバーシティーなしの映画生活はありえない体になってしまう、、、。

>ディズニーの戦略、恐るべし!

敵もどこか今風

ファー・フロム・ホームの敵として、ミステリオというキャラクターが出てきます。別の次元の宇宙から来たという触れ込みですが、実は普通の人。かつてトニー・スターク(アイアンマン)の会社から解雇された経験があり、世間を見返すために擬似ヒーローとして活躍しようとします。

ドローンとAR技術で、架空の怪物(空間に投影されたリアルな映像)を町で暴れさせ、自身が解決するというもの。

これまでの敵キャラなどは、怪物系であったり、自身の力を機械の力で増幅させ、ガチンコでヒーローと戦うものが主でした。しかし、今回のミステリオに関しては、煙に巻くといいますか直接戦おうとはしない。悪事の理由も、個人的逆恨みでどうも小物感がいなめない。

正直、今までの敵キャラとはだいぶ違った戦略なので、最初こそ面食らったもののこういう敵もありだなと途中から受け入れられました。スーパーヒーロー相手にドローンを駆使するだけというのも、なんか今風の敵だなという印象です。

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【感想】子供向けにシフトしたスパイダーマンは大成功

トータルな感想として、子供向けにシフトしているなという感想を持った「スパイダーマン ファー・フロム・ホーム」。ホームカミングの時から思っていましたが、今回のでその確信は強まりました。

ですが、子供向けにシフトしたと言っても面白くなくなったというわけではありません。

妙に気取った重々しさなどないし、どこまでもカラッとした展開はすがすがしさすらあります。全体的に明るいテンポで進行していきますし、最初から最後まで楽しい雰囲気の映画。

ジャスティスリーグのように、重々しい雰囲気を出しつつ、変にギャグなど放り込まれるよりは、始終こういう雰囲気で一貫してくれていた方が面白いです。

アベンジャーズ系の映画は、回を重ねるごとにアクションシーンやCGのクオリティは進化していますし、ファー・フロム・ホームに関しても大迫力の出来でした。

唯一、スパイダーマン自体のデザインは過去作の方が好きなのですが、それ以外はどんどん面白い作品に進化していると思います。

アベンジャーズシリーズとして続いていくかはわかりませんが、新しいスパイダーマンも他のマーベル作品とクロスオーバーしていく展開となるでしょう。

「スパイダーマン ファー・フロム・ホーム」は子供も大人も、家族みんなで楽しめる映画に仕上がっていたと言えます。今後がますます楽しみ!