最近観た映画の中で、一番良かった作品「パイレーツ・ロック」。
映画俳優のビル・ナイが好きで、前々から観たかったのですが、アマゾンでは吹き替え版しかなく躊躇。しかし、最近Netflixで配信されはじめたのでようやく観ることができました。
もう、たまらん!このノリ、このテンション、世界観!これは多くの人におすすめしたい!
一癖も二癖もあるキャラクター揃いの愛すべき馬鹿野郎DJたちの音楽映画「パイレーツ・ロック」のご紹介です。
「パイレーツ・ロック」イギリスの音楽シーンを変えるラジオ局の映画!
「パイレーツ・ロック」のあらすじ
まずは「パイレーツ・ロック」の簡単なあらすじをば。
時は1960年代のイギリス。当時イギリスには民放ラジオが存在せず、ポップスやロックも制限されておりそれらは1日に45分しか流れてこないという有様でした。
しかし、当時の若者もたちも音楽に対する情熱は同じ。ポップスやロックに恋い焦がれていました。
そんな中登場したのが、海賊ラジオ局「ラジオ・ロック」。船を丸ごとラジオ局にし、北海からイギリス本土に電波を飛ばすというもの。「ラジオ・ロック」はイギリスの音楽ファンたちに密かに愛されつつも、常に政府に疎まれる存在でもありました。
そんな海賊ラジオ局の船にやってきたのが、カールという青年。彼はタバコとドラッグで高校を退学になり、母の知人でラジオ・ロックの代表クエンティン(ビル・ナイ)の元にあずけられたのです。
一癖も二癖もあるようなラジオ・ロックのDJたちに囲まれながら、カールは色々と経験を重ねていきます。
そんな中、自由を愛するラジオ・ロックに憤りを感じるイギリス政府は海賊ラジオ局をどうにかしてつぶそうと、暗躍をはじめることに。。。
1960年代の名曲やファッションとともに繰り広げられる青春群像。なにより、それぞれ癖の強いキャラクター、俳優陣の演技なんかも「パイレーツ・ロック」の見所です。
ギャヴィンやマーク「パイレーツ・ロック」のDJたちがかっこいい
“The Boat That Rocked”
ギャヴィンのDJタイム♪おはよう木曜日
今日もガンバです(≧∇≦)/ pic.twitter.com/E9MYqDbjld— ken (@fulltensionbeat) July 17, 2019
「パイレーツ・ロック」のなにがいいかって、まずDJたちがかっこいい。1960年代のイカしたファッションに身を包んだイケイケなDJたち。
特に米国帰りの伝説DJギャヴィンなんかはとんがりまくっているキャラクター。いかに60年代風のファッション、癖の強い喋り方、そして女性に対する節操のなさ。そして自信満々な感じ。
ギャヴィンのキャラクターは異彩を放っており、このラジオ・ロックという海賊ラジオ局の自由な雰囲気を体現しているかっこいいキャラクターでもあります。
他にもマークというキャラクターも面白い。黒髪で無口だけれどDJという変なキャラクター。しかし女性にすこぶるモテる。イギリス本土から女性ファンが押し寄せ、一人で数十人の裸の美女に囲まれているシーンも。
こういう癖の強いキャラクターたちがいい具合に交わることで、「パイレーツ・ロック」には自由な空気で満ち溢れています。
観ていてスカッとする音楽映画
映画を観る目的って色々あります。感動したい、ワクワクしたい、ぞくぞくしたいなど。
その点において、この「パイレーツ・ロック」はスカッとしたいときに観る映画としておすすめ。
60年代がもつ自由な雰囲気、その中でもとりわけ自由なラジオ・ロックの船上生活。「モラル的にどうよ?」ってな展開がいくつもありますが、そういうことをすっ飛ばして楽しめる、許容できる雰囲気のある映画です。
癖のあるDJたちのやりとりや友情。彼らの誰もが音楽を愛し、自由を愛し、自分たちのラジオを愛している。音楽とラジオでリスナーを楽しませようという雰囲気がびしびし伝わってくるし、人生を楽しもうという感じに溢れています。
全体的にリズム、テンポもいい。イギリス政府の干渉にもまけず、音楽の力で自由を貫き通す姿勢も、観ていて気持ちよくスカッとします。
気持ちのいい人間関係と言いましょうか。誰もがお互いに気兼ねすることなく、個性を発揮している。それらをうまいこと受け入れているラジオ・ロックのDJの面々。こういう空気感がカルチャーを作り上げていくんだろうなという気もしました(関連記事: 映画館で「ボヘミアン・ラプソディ」圧倒的ライブ感に感動の嵐!)。
「パイレーツ・ロック」は実話?
「パイレーツ・ロック」は一見実話に近い感じに見えますが、どうもそうではないようですね。海賊ラジオ局はあったようですが、ラジオ・ロックそのものはなかったみたいです。
しかし、ラジオ・ロックのモチーフになった海賊ラジオ局はあったようで、ラジオ・キャロラインというのが存在したそうです。
パイレーツ・ロックのように北海に船を浮かべ、海賊ラジオを発信していたのだとか。
あまり情報はありませんでしたが、上記に詳しい記事がありました。おそらく、イギリス本土の法律を避けるために船上に放送局を持ってきたのでしょうね。
「パイレーツ・ロック」は完全なる実話ではないものの、60年代に自由と音楽を愛した海賊ラジオ局の面々の魂を描き出しているには違いないと思います(関連記事:「マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー」ハッピーになれる映画!)。
個人的にビル・ナイがかっこいい
渋くてエレガントでお茶目でダンスが上手いおじさまビル・ナイ。#好きなおじさん呟いてTLをおじさん祭にする pic.twitter.com/GXHzLQv6BZ
— Kamala (@GumiKamala) May 20, 2019
私個人としては、最近渋いおっちゃんの俳優さんにはまっており、その中でもビル・ナイの演技が好きです。
ビル・ナイといえばハリーポッターシリーズやアンダーワールドにも出演していますが、一番有名なのはパイレーツ・オブ・カリビアンのデイビージョーンズの役でしょうか。顔は全然わかりませんが、本人は渋いおっちゃんです。
英国紳士な感じなんだけど、60年代風のスーツに身を包んでいるのも渋かっちょいいです。
ビル・ナイで画像検索をかけると、裏ピースみたいなポーズの写真がたくさん出てくるのですが、この「パイレーツ・ロック」の中でもそれに近いポーズのシーンがあったのが個人的にツボでした。
「パイレーツ・ロック」を観るとラジオが聞きたくなる
音楽と自由に溢れた、スカッとする映画「パイレーツ・ロック」。なんだか気分が晴れないときなどに是非おすすめしたい映画です。
「パイレーツ・ロック」を観ると音楽が聞きたくなるし、そしてラジオも聴きたくなる。
みなさん最近ラジオって聴いてますか?テレビ、ウェブなどのメディアにおされて衰退気味ですが、音だけで勝負するラジオというメディアを久々に聴いてみたいという気分にさせられる映画でもありました。
スカッとした気分になりたい人におすすめできる「パイレーツ・ロック」。是非ご覧ください!