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【おすすめ】ティム・バートン監督らしさが光る映画作品ベスト5

ティム・バートンらしさが光る映画作品ベスト5おすすめ映画

たまには映画の話でも。

先日ハロウィンがあったので、おすすめの本として「オイスターボーイの憂鬱な死」という絵本を紹介しました(参考:ハロウィンにおすすめの絵本「オイスター・ボーイの憂鬱な死」)。

作者は「チャーリーとチョコレート工場」などで有名なティム・バートン監督。

私、高校生のころからティム・バートン監督が好きで、日本で公開されている映画ほぼ全て観ています(リメイク版の「フランケン・ウィニー」だけ観てない)。

コミカルなんだけども、ダークな世界観。ティムバートンにしか出せない画面の色とキャラクター。

どうみてもメジャーなテーマの映画を撮っていないのに(かなりマニアック)、大ヒットを叩き出しているところもすごい。

毎回新作が出るたびに、ワクワクしながら映画館に足を運んでいます。

(ちなみに、高校、大学のころの携帯の着メロはバットマンとナイトメアの音楽でした。ダニーエルフマン最高!)

そこで、今回は私の独断でおすすめのティム・バートン監督作品ベスト5を決めたいと思います。

面白さもありますが、私なりにバートンらしさがあふれていると感じるものを選定の基準としておすすめさせていただきます。

他のティム・バートン好きの人にも色々意見があるかと思いますが、まぁこんな見方もあるなとご笑納いただければ幸い。

※「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」に関してはティム・バートンは監督をしていないのであえて最初から省いています。

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【おすすめ】ティム・バートンらしさが溢れる映画ベスト5

第5位:「シザーハンズ」

ティム・バートン映画といえば「シザーハンズ」という人もいるぐらい人気の映画。バートン映画を誰かにおすすめするとすれば、まず「シザーハンズ」の名をあげる人も多いのではないでしょうか。

手がハサミという未完成の状態の人造人間のラブロマンス映画。ジョニー・ディップの当たり役でもあります。

アメリカンでコメディなタッチもありつつ、一般の人と違う存在に苦しむ主人公の切なさ、物悲しさが光る作品。

この人と違うアウトサイダーな存在はティム・バートン作品で一貫して描かれていますね。

ラストの方の冬景色はとても美しく、現代のファンタジーといえるような名シーンです。

色々事件を起こして、今では第一線からひいちゃったヒロイン役のウィノナ・ライダーの可愛さも必見。

第4位:「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」

不思議な能力を持つ子供達と暮らす、ミス・ペレグリンのダークファンタジー。

内容的にはかなり一般に向けた仕上がり感のある作品ですが、ペレグリンや子供達のキャラクター設定にバートンらしさを感じます。

エヴァ・グリーン演じるミス・ペレグリンもかなり趣味丸出しなキャラクターですが、でてくる不思議な能力を持つ子供達がいかにもティム・バートンが好きそうな子達ばかり。

特にやや青白い顔をした少女たちなど、他のバートン作品でもよく見受けられます。あんまり健康優良児って感じの子役はでてきませんね。

それぞれの能力も、たとえば「X-MEN」に出てくるような派手なものはなく、少し不思議なといった能力が多いように感じます。

この微妙に違うことで、一般の世界とは隔離されているところに、バートンの美意識が見え隠れするところがおすすめ。

(余談ですが、エヴァ・グリーンが演じる役でいえばペレグリンよりも「ダーク・シャドウ」の魔女役の方が好きです)

第3位:「バットマン」

それまでの映画のバットマンはいかにもアメコミのものを映像化しただけというような、子供向けの造形。

しかし、ティム・バートンはそれをラバースーツの怪しげながらも強そうな造形に変え、ゴッサムシティーを守る象徴に仕上げました(バットマンを「ビードル・ジュース」からの続きでマイケル・キートンにしたのには賛否両論あったようですが)。

狂気の悪人がひしめく街には、常軌を逸した存在でなければ守れない。ただのヒーローではない感じがバートンに合っているなと感じます。

バットマンもいいですが、宿敵ジョーカーにジャック・ニコルソンを持ってきたのも見事。

頭のネジがぶっ飛んだ演技が物凄くハマっていました(「ダークナイト」でのヒース・レジャーのジョーカーも大好きです)。

キャラクターだけでなく、バットモービルなどの造形もたまりません。

第2位:「スリーピー・ホロウ」

アメリカの古典的な怪談首なし騎士の物語を映画化。

これも主人公のちょっと情けない捜査官をジョニー・ディップが演じています。ヒロイン役のクリスティーナ・リッチも白くてぽっちゃっとしててこの世界観にピッタリ。

全編薄暗く、青白い映像美。物語の世界観にとてもマッチしており、バートン作品の中で、このゴスっぽい傾向の美意識が一番冴え渡っているのが「スリーピー・ホロウ」だと思います。地味ながらティム・バートン作品でものすごくおすすめな作品。

物語の筋は割とシンプルながら、ミステリーとゴシックホラーが見事の融合した、世界観。

そして、私的に何よりたまらないのが首なし騎士役のクリストファー・ウォーケン。

基本首無し騎士ですが、首があるときの格好よさといったら!鬼気迫る目力、ギザギザの歯、さかだつ黒髪。それがグレーな画面の中で抜群に合うのです。古い言い方ですがしびれます!

ラストの方にクリストファー・ウォーケンのヤバさが光るシーンは何回見てもゾッとするもの。

「スリーピー・ホロウ」、「コープスブライド」、「アリス・イン・ワンダーランド」に共通しますが、悪人に死よりもさらに恐ろしい結末が用意されているのもティム・バートンらしさかと。

密かにおすすめしたい番外編:「ヴィンセント」

ここでちょっと番外編。ティム・バートンの最初期の短編映画「ヴィンセント」です。

私は大学の時に、何かの作品の付属に入っているので観ました(「ジャイアントピーチ」だったかな?)

怪奇俳優ヴィンセント・プライスにあこがれる少年の妄想や苦悩が描かれた、ダークな作品。

白黒のストップモーションアニメで、趣味全開な内容。

短いながらも見応えがあり、ティム・バートン好きにはぐっとくると思うのでおすすめです。

ウィキペディアで調べたところ、「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」のDVDやBDの特典映像として収録されている場合があるそう。

どうやら上記のDVDだと特典映像として「ヴィンセント」や初期の「フランケンウィニー」も収録されているみたいです。

ティム・バートンファンでまだ未見の人は是非チェックしてみてください。

第1位:「バットマン・リターンズ」

ティム・バートン好きの方には「えっ?バットマン・リターンズが1位?」と思われる方もいるかもしれませんが、私の中でティム・バートンらしさが最もほとばしっているのが本作品であると思っています。

まず、悪役のペンギンの造形。手が奇形であるがゆえに、下水に捨てられたオズワルド。下水社会で成長し、ペンギンという奇怪な姿で表社会へと姿を現します。

このペンギンは設定もさることながら、確実に一般社会との隔離を感じられるデザイン。人間には違いないのだけれども、社会から疎外された存在を見事に表現しています。

悪人なんだけれども、物悲しさがつねにつきまとい、その空虚感、疎外感にバートンが表現したいものの一端が。

また、ミシェル・ファイファー演じるキャットウーマンも、継ぎ接ぎだらけのボンテージと趣味性の高いデザイン。

しかし、その継ぎ接ぎに、殺されかけたことで欠如した精神性のようなものが表されており、より妖艶さと不気味さを感じます。

これら二人の悪役に、ティム・バートンが愛し、表現し続けたいアウトサイダーな存在が集約されているようでなりません。

原作のバットマンでは考えられないような、大胆なアレンジ。しかしこの「バットマン・リターンズ」の世界の中では全てがぴったりと収まっています。

ゴッサムシティの造形もかっこいいですし、全体的にグレーな色調にもバートンらしさが感じられ、癖はあるものの、もっともおすすめしたい作品です。

(映画のジャケットの三人が縦に並んだシンプルなデザインもかっこいい!)

ティム・バートン作品に興味のある人の参考になれば

ややマイナーで趣味性の高いテーマを扱いながらも、毎回ヒットを飛ばす異端の監督ティム・バートン。

その魅力には普通の人と違うことで疎外を受ける存在というのがあると思います。

多かれ少なかれ、一般の生活や周囲の感覚にどうも馴染めなくて苦悩しているという経験はあるもの。そういう経験があるからこそ、バートンの描くものに惹かれるのだと思います。

上記でおすすめした以外の作品も面白くて魅力的な作品が数多くあります。

今回の私的おすすめランキングは、何らかの映画でバートン作品が気になった人の参考になればと思います。

あわせてこちらの記事もどうぞ。

>>ハロウィンにおすすめの絵本「オイスター・ボーイの憂鬱な死」