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【集団心理】なぜハロウィンに渋谷で若者は騒ぐのかの考察

ハロウィンで大はしゃぎ徒然思う

本日はハロウィン。なんか、近年いきなり広まった感があります。

数年前までは、海外ではそういう行事があるぞといった感覚でしたが、今や日本のあちこちでハロウィン行事が。

うちの近所のスーパーでもハロウィンコーナーを作ったり、レジ打ちのおばちゃんがプチコスプレをするような始末。

本来ケルト文化のお盆とお正月を一緒にしたような行事ですし、そもそも日本に何の関係もないのですが、なぜか人気ですね(クリスマスも本来の意味を離れて定着していますし)。

そんな中最近騒がれた、渋谷でのハロウィン暴動問題。若者たちが大挙して、軽トラをひっくり返したりとやりたい放題。

ワイドショーやネットのニュースなどを見ていて、集団って怖いなってつくづく思いました。

なぜハロウィンになると渋谷に若者が集まり、なおかつ普段やらかさないような大ハメ外しをやらかしちゃうのでしょうか?

少し考察してみたいと思います(あくまでなんとなく思ったことをメインに書いているので、なんとなくでご覧になっていただければ幸い)。

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なぜハロウィンに?集団心理と若者が渋谷で騒ぐわけ

なぜ渋谷に集まるの?

渋谷

ここ数年、ハロウィンの時期になると渋谷が取りざたされていますね。

渋谷といえば若者の街というイメージ。普段から、現代の若者文化の発生地であり、人が集まる場所でもあります。

しかし、そんな場所なら東京都内いくらでもあるはず。いったいなぜ渋谷なのか。

今朝、「羽鳥慎一モーニングショー」を観ていたらちょうどハロウィン問題をやっていて、なぜ渋谷に集まるのかについても言及されており、理由も解説されていました。

そもそもの発端は、どうも2002年のサッカーワールドカップの時からのよう。あの年、熱狂した若者が渋谷にあつまり、それからそういうお祭り騒ぎの時には渋谷スクランブル交差点という流れができたのが一番の理由のよう。

これは大阪で言えば道頓堀の戎橋みたいなものですね。昔の阪神優勝でみんな集まってきて、それからサッカーとかの時でも若者がおしかける場所になっちゃった的な。

どうもそういうわけで、ハロウィンのたびに渋谷がわちゃわちゃになっちゃうみたいです。

仮装する心理。ハロウィンでお祭り騒ぎになる理由

ハロウィンの仮装

渋谷に若者が集まるのは、なんとなくわかったとして、それではなぜあそこまで度を超えたお祭り騒ぎになるのか。ただ、お酒が入っているからという理由なのでしょうか。

それでしたら、クリスマスでも正月でもお祭り騒ぎしてもいいような気がしますが、特にハロウィンとワールドカップに集中してあれだけの集団となり騒動に発展します。

私が思うに、一つは仮装の心理というものが働いているのではないかと。

太古の昔より、シャーマンなどは仮面をつけたり仮装して神事を行っていました。ここでいう仮装する一番の意味は神や精霊になりきるためというもの。

仮装することで、今までの自分とは違う存在になることができ、だからこそ神事という超自然的に属する行為を執り行うことができるのです。

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本来、仮装とは自己から離れ、その対象になりきった心理状態になり、その力を自分のものにするための行為。

私はハロウィンの仮装やコスプレにも少なからずこの心理が働いているのではないのかなと思います。さらにそういう人たちが集まることで、タガを外してもいいという集団心理がより働く。

いつもの自分ではない、仮装した自分。いつもの自分ではできないことも、その仮装した存在であればできてしまう、心のブレーキを取っ払っちゃう効果もあるのです。

結構きわどい格好や、ゾンビメイクなどでありますが、普段の街中じゃとても歩けないでしょう。しかし渋谷というエリアはある一定期間それを許容してくれる。同じように仮装した集団の一員になれる。

普段より、大胆になった、いつもとは少しちがう仮装した自分。そういう普段とは違うということと、ちょっと大胆になった心理が少なからず働いて、あれほどの、少し度を越したお祭り騒ぎにまで発展したのではないでしょうか。

それにお酒と集団心理が加わることで、自然発生的な暴動にも似た状況が生まれたのではないかと思います。

【集団心理】ワールドカップに見るユニフォーム効果

サッカーファン

ワールドカップでもお祭り騒ぎになるのはなぜか。どういう集団心理が働いているのか。日本が勝ったというナショナリズム的な喜びもあるのでしょうが、ハロウィンの例を取りますと、「サッカーファンである」という心理的仮装によってああいうことになるのではないかと。

もちろん純粋なサッカーファンの方も大勢いらっしゃるでしょうが、ワールドカップの時だけサッカー好きという方も渋谷の集団の中には多いでしょう。

そんな方も含めてですが、日本代表のユニフォームを着ることで普段の自分とは一歩離れた、皆と同じサッカーファンになれるのです。これも一種の仮装ではないでしょうか。またそれが集団で集まることでものすごいエネルギーとお祭り騒ぎに。

スポーツ観戦の面白さに、皆で一つの目的を共有するというのがあります。これも個人というものから離れる快感をともなうもの。

そこにいるのは個人から一歩離れた、日本の勝利を祝いサッカーを愛する人々の集団の一人です。祝いたい気持ちと普段とは違う高揚感から、皆で騒ぎたいという集団心理が働くのかも。原初の祭りの成り立ちのような構成をとっているようにも感じます。

若者のたぎりを発散できる場がない?

「羽鳥慎一モーニングショー」でレギュラーの玉川さんが言っていましたが、そもそも現代の日本では若者のエネルギーを発散できる場所がないとのこと。

昔でしたら、地域の祭りなどでそれが行われていたが、現代ではそういうものもなくなりつつあり、エネルギーの行き場がなくなっている。なのでハロウィンにこういう形でお祭り騒ぎになるのではと。

確かに一理あるかもしれません。しかし、昔と比べればハレとケの境界は曖昧で、日常的に祭りのような空間や娯楽施設など発散する場はあるはず。

どちらかというと肉体的にエネルギーが有り余りすぎているのではないかなと思っています。

昔と比べれば、デスクワークなどが増えて、体を動かさない人が増えています。本来動いて発散すべき肉体のエネルギーがたまりやすい時代なのでは。

もう一つは、祭りなどであった上下関係が敬遠されるようになり、心理的な押さえがなくなった結果あそこまでの暴動クラスになったという危険性もありますが。

地域の祭りだと、酒で酔って若者が喧嘩しても先輩や年長者たちがきちんと間に入って、大事には至りづらいですし。

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渋谷で節度あるハロウィンを行う秘策

ツイッターなどでも渋谷のハロウィン問題についていろいろ見ましたが、その中の沈静化案で一番面白かったのが小池百合子知事に開会式をやってもらおうというもの。

クールジャパンの例をみても、行政が出張ってくるといきなりその魅力や熱量が下がりますね。

どうしてあんなにとんちんかんでダサい感じになっちゃうのか。。。

実際に渋谷で行政主導のハロウィンになれば、大分熱量は下がるものの適度に節度あるハロウィンになるのではないでしょうか。

そんな小池百合子知事も今年はメーテルの仮装とサリーちゃんを手塚治虫作品発言で軽く問題になっていました。

地味ハロウィンは海外に「JIMI HALLOWEEN」として輸出できるコンテンツだ

毎年、普通のハロウィンよりも地味ハロウィンのほうを楽しみにしています。

https://twitter.com/trendclub_jp/status/1056499202727993345

地味ハロウィンとは派手な格好や仮装をせず、なんとなくわかる、あるある的格好をした人が集まるハロウィン。

特に今年、私のツボだったのが「くるりのファン」。ああ、なんだかわかる気がするってぐらいのニュアンスがいい。いいところついてます。

この頭を使って、微妙なあるあるで攻めてくる感じがなんだか日本っぽいですね。この笑いっておそらく海外でも通用するのでは。

もしかしたら地味ハロウィン的な催し物はすでに海外にあるのかもしれませんが(海外発祥?)もしないのであれば、十分日本が誇るユーモアとして輸出できるコンテンツになりうると思います。

世界展開して「JIMI HALLOWEEN」が共通語になったら面白いな。

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ハロウィン文化はいい感じで日本に根付いて欲しい

暴動に発展するぐらいのお祭り騒ぎは困りますが、日本にも仮装する日ぐらいのニュアンスで根付いてくれればと思います。様々な企業もハロウィンフェアなどで潤いますしね。

日本には昔からお花見や素人芝居で仮装したりする文化があったし、京都の花街ではおばけという仮装行列の歴史もあったのだとか。

仮装するっていう文化自体はまったく日本になかったわけではないので、現代ではハロウィンを借りて復活してもいいと思います。

できれば、洒落っ気は欲しいですね。アニメや映画のキャラ、おばけなども面白いですが、見ていて面白いと思えるような創意工夫をこらした仮装が広がればと思います。

https://twitter.com/xxlfunny1/status/1052078094637514752

海外のですが、ここまでいけば立派!見ていてワクワクしますね。

賛否両論あるハロウィンではありますが、日頃できない思いを適度に発散できる場として、そして何よりもみんなで楽しくすごせる日となればなぁと思っています。「なぜ渋谷でハロウィンに大騒ぎするのか?」かなんていう憤りが11月1日の朝の情報番組からなくなる、そういう楽しみ方ができるといいですね。

追記10月31日ハロウィン本番でも渋谷に大勢集まる事態に。抑止力として、渋谷で子供ハロウィンパレードなどは?

11月1日の朝、テレビをつけると前日の渋谷ハロウィンの様子が映し出されていました。

数日前に軽トラックがひっくり返されたり、痴漢や暴行などで逮捕者がでたりと散々報道されていたのに、ハロウィン本番の日もやはりお祭り騒ぎ。平日だから大した騒ぎにならないだろうなと思っていたのですが。。。

酒に酔い、喧嘩をし、周りの迷惑を顧みず大音量の音楽をかけたり、とモラルの欠如のオンパレード。あれだけ問題視されていたのになぜ?

無論メディアがそういうのを集中的に狙って、流しているというのもあるのでしょうが、それでもこういう風になるのはなんだか悲しいなぁという感想でした。

来年の「渋谷ハロウィン暴動」を防ぐ3つの意外な方法
今年も暴徒化した若者たちが続出した渋谷のハロウィン。「コンビニで酒を売るな」「全面中止にしろ」と極論を展開する人もいるが、もっと簡単で効果も見込める良案がある。

上記のニュースの中で「同調圧力に弱い日本人は集団で暴徒化しやすい」というものがありますが、この騒ぎを見ているとまったくだと思わざるを得ません。個人のモラルは集団心理や同調圧力の前では吹き飛んでいるよう。

このニュースにはいくつか解決策が提示されており、テレビ取材をやめさせるや仮装パレードなどの一般参加イベントの提言をしていましたが、その中でも外国人を多く呼び寄せるというのがかなり効果的だなと感じました。

たしかに外国人を多く呼び、SNSなどで渋谷ハロウィンの状態を海外発信されるということが意識されれば、世界に恥をさらしたくないという心理がおこり、抑止力が働く可能性が高いです。

これも渋谷で騒ぐ集団以上の「日本人の恥をさらすな!」というさらに大きな集団の同調圧力的なことでもあるのですが。

これと同じように小さな子供たちが仮装するイベントを開催しても、大人の恥をさらしたくないという心理が働くかも。夕方ぐらいまでの開催でも、子供のキラキラした仮装の後にあんなひどい騒ぎを起こしづらいのでは?

今年はこうなってしまったのは悲しいですが、問題はこれを反省し、次にどう繋げていくかでしょう。

あわせてこちらの記事もどうぞ。

>>【考察】「シャイニング」の怖さの理由とは?

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